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NECと慶應義塾、防災・減災による将来のCO2抑制量を金融商品化する新たなアプローチ「潜在カーボンクレジット」を共創

昨今、地球温暖化により水害や森林火災をはじめとする自然災害が激甚化・頻発化し、自然環境と社会経済の両面で日本のみならず世界中に大きな影響を与えている。自然災害においては森林火災などの発生時のCO2排出だけでなく、津波や洪水などによる被災後のインフラ・建築物の再建等でも大量のCO2が排出されており、世界でのCO2年間排出量約335億トンのうち10%以上がこれらの自然災害による影響とされている。

こうした中、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー対策によって地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を削減・抑制する「緩和(Mitigation)」への対応だけでなく、気候変動の影響に備える「適応(Adaptation)」への対応も脱炭素社会に向けた取り組みとして重要となっている。

現在、炭素の含有量に応じて税金を課す炭素税や、国や企業ごとに定めた温室効果ガスの排出枠を取引する排出量取引制度が欧州をはじめ各国に広がりを見せる一方で、自然災害による将来のCO2排出を想定した抑制量に対するインセンティブの仕組みの検討が進んでおらず、企業や政府、自治体などによる防災・減災を目的とした先進技術の開発やインフラや建築物の整備・導入、それらを下支えする積極的なESG投資に繋がりにくい状況にある。
NECと慶應義塾、防災・減災による将来のCO2抑制量を金融商品化する新たなアプローチ「潜在カーボンクレジット」を共創
こうした中、日本電気株式会社(以下、NEC)と慶應義塾は、産学連携を通じたオープンイノベーションにより世界的な社会課題の解決に向けた共創活動を2021年から取り組む中で、「防災×カーボンニュートラル×工学」による新たなアプローチの検討を進めてきた。

このほど、NECと慶應義塾は、産学連携を通じたオープンイノベーションによる脱炭素社会の実現に向けて、防災・減災による将来のCO2抑制量を算出・可視化し、金融商品化(クレジット化)することで市場取引を実現する新たなアプローチ「潜在カーボンクレジット」を共創し、社会実装に向けて推進することを発表した。

潜在カーボンクレジットは、NECが取り組むリアルタイム津波浸水・被害推定システムやインフラ監視技術などの防災ソリューションの技術開発を通じて培ってきた実績・ノウハウと、慶應義塾の学術的知見と学際的な活動を組み合わせることで、「自然災害の被害発生率」や「被災による構造物の被害額」、「防災ソリューションによる減災率」などから将来のCO2排出の抑制量を算出・可視化し、現在の価値として金融商品化することで資金循環を可能とする新たなアプローチである。

これにより、例えば、津波や洪水などの水害に対する防災ソリューションと、被災エリアの建造物の健全度などの情報を組み合わせてシミュレーションすることで、建造物の倒壊・再建の回避に伴う将来のCO2抑制量を可視化することが可能だという。

これらの算出・可視化したCO2抑制量に対して、インセンティブが働くようにファイナンスの仕組みで金融商品化する取り組みを進めていくことで、企業や政府、自治体などによる脱炭素に向けたESG投資と防災・減災対策を目的とした投資活性化を推進していく。
NECと慶應義塾、防災・減災による将来のCO2抑制量を金融商品化する新たなアプローチ「潜在カーボンクレジット」を共創
今後NECと慶應義塾は、潜在カーボンクレジットの社会実装に向けて、防災ソリューションの拡充、CO2抑制量の客観性・透明性を確保するための研究、そしてカーボンクレジット市場取引を実現するための金融商品化の整備などを加速するため、業種・分野の枠を超えた企業や大学、政府、自治体などのパートナーを募り、2023年度のコンソーシアムの設立を目指すとしている。
NECと慶應義塾、防災・減災による将来のCO2抑制量を金融商品化する新たなアプローチ「潜在カーボンクレジット」を共創

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