日本電気株式会社(以下、NEC)は、金融機関向けに、クラウドのシステム基盤を提供するサービス「NEC Secure PaaS for Finance」の提供を開始した。
なおNECは、ITシステムのモダナイゼーションを支援する「金融機関向けモダナイゼーションプログラム」を2024年2月に提供開始しており、「NEC Secure PaaS for Finance」はこのプログラムを通じて提供されるオファリングメニューの1つだ。
「NEC Secure PaaS for Finance」は、金融機関のセキュリティ要件を満たしながら、クラウドネイティブなアーキテクチャを用いたシステム基盤を提供することで、クラウドシフトに伴う事業環境の急速な変化に対応する。アマゾン ウェブ サービス(AWS)上で構築され、AWSの様々な機能を用いて金融機関のクラウドシフトを支援するものだ。
NECは、AWSのパートナー認定制度において、「AWS 金融サービスコンピテンシーパートナー」や「AWS Well-Architected パートナー」を受けており、そのノウハウが活用されている。
このプラットフォームでは、「AWS金融リファレンスアーキテクチャ日本版」とNECの金融領域のベストプラクティスを組み合わせたアーキテクチャをテンプレートとして提供する。
これにより、アプリケーションの開発・運用が効率化されるほか、AWS Cloud Development Kit(CDK)を用いたクラウドインフラ定義手法を活用し、最短1日での環境構築を実現する。
また、このプラットフォームはパブリッククラウドのリスクに対するセキュリティ対策を実装した状態でシステム基盤を提供し、設定変更があった場合には検知・通知する。FISC安全対策基準に対応したセキュリティレベルを確保し、システム基盤の構築や維持の負担を軽減することで、アプリケーション開発に注力することが可能だ。
さらに、クラウドの専門家が伴走し、セキュリティ設定やアクセス制御、伸縮性、可用性の設計、クラウド特有の度重なる環境アップデートなどに対応する。
提供価格は最小構成で月額100万円からで、AWS利用料は別途、初期構築費用が必要な場合ありとのkとおだ。
なおNECは、「AWS Summit Japan 2024」にて、「金融機関に最適なクラウド基盤とAWSの活用とは」をテーマにした講演を行い、「NEC Secure PaaS for Finance」によるクラウド導入の課題と解決策を紹介する予定だ。
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