顧客の声とチャレンジする社内風土が開発を後押ししてくれた
小泉: 川崎さんの専門分野は化学ですか? 「VISOURIRE」自体はデバイスですし、全く違う分野なので苦労もあったのではないかと想像します。
川崎: そうですね。私の専門は化学ですが、「VISOURIRE」の開発にあたって必要な他分野の知識は、社内で各技術を専門にしている研究員からアドバイスをもらって勉強しながら進めました。
小泉: 「VISOURIRE」はクラウドファンディングサイト「Makuake」で公開されていますね。反響はどうですか?
川崎: 色々な方からフィードバックをもらう機会ができたことがとてもよかったです。幅広い年齢の方からご意見をいただけましたし、女性向けの製品ではありますが、男性の方も興味があることもわかって。
小泉: だと思いますよ、私も欲しいですから(笑)。具体的には、どんな声がありましたか?
川崎: 「妻のプレゼントとして購入しました」、「初めて見たので試してみたい」、「まさにほしいと思っていた製品」といった応援コメントをいただいています。

小泉: 「これは製品化できるな」と思った瞬間はありましたか?
川崎: 私たちがターゲットとして想定していた方々に使ってもらい、実際に喜んでもらえた時は「いける」と思いました。
小泉: とはいえ、着想をカタチにしていくのは簡単ではないと思います。「儲かるのか?」「製造コストはどうなのか?」と社内での壁もあったのではないですか?
川崎: そうですね。ただ、このイノベーションラボもそうですし、ライオン全体が今、新しいことに取り組んでいこうという風土がすごくあります。なので、社内の人はすごく協力してくれました。もちろん社外の人も含め、色々な人の協力があって、ここまできています。
小泉: 今後はどのように進めていきますか?
川崎: まずは、お客様に体感していただく機会を増やしながら、「VISOURIRE」というブランドの価値を高めることに注力していきます。
小泉: ライオンさんのさまざまなブランド製品の中に、「VISOURIRE」の名前が並ぶ日がくるといいですね。貴重なお話、ありがとうございました。
【関連リンク】
・ライオンの新しい美容機器「VISOURIRE」(Makuakeサイト)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。