SigFoxという会社をご存知だろうか?
フランスにあるベンチャー企業で、NTTドコモ・ベンチャーズも出資している会社だ。
この会社、なにがすごいかというと、IoT社会に必須といわれている、低消費電力、低コスト、汎用性が望まれる、小型通信デバイスの分野において、すでにヨーロッパで200万平方kmをカバーしているという実績がある。
SigFox社に対する「スマートシティー」への期待は大きく、自転車や水道管、自転車、消火栓、煙探知機などなどをインターネットにつなぐ動きも検討されており、最近では、1億1500万米ドルの資金調達をしたということで、世界的にはとても話題になった。
参考:Sigfox raises France’s biggest VC round ever at $115M to expand its IoT wireless network
どれくらい低消費電力かというと、電池をいれると、5〜20年は取り替えが不要だというのだ。
ユーザは、0〜140のメッセージを送信することができて、各メッセージは最大12バイトのデータを送ることができるということだ。
インターネットで動画などを見ている人たちからすれば、「そんな少ないメッセージ量!」と思うかもしれませんが、これはあくまでIoT社会の実現のためなので、なんらかの機器から発信されるデータ量のことなので、決して少なくはない。
想定されている分野も多岐にわたり、農業、自動車、建築、家電、災害機器、ヘルスケア、スマートビル、工場、小売、スマートシティー、ユーティリティとほぼ全ての分野を網羅的にカバーしようという考え方のようだ。
そのためのパートナー選びも進んでおり、多くの企業とのパートナーシップと資金力で世界にIoTのネットワークを広げていこうと意欲的だ。
この分野は、マーケットサイズもかなり大きいため、各国の通信会社も狙っている。
今後IoT社会を支えるインフラとなる、注目候補のうちの一社であることは間違いない。
参考:
SIGFOX
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。