近年、ネットワークとつながるクルマ「コネクティッドカー」が普及し、ICTを活用したさまざまなサービスと繋がる一方、サイバー攻撃は高度化・巧妙化している。
そこで、コネクティッドカーに対する攻撃を早期に検知・分析し、状況に応じた適切な対応をすることが求められている。
そうした中、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と株式会社デンソーは、「車両向けセキュリティ監視サービス」(以下、車両SOCサービス)(※)の提供開始に向け、協業を開始する。
NTT Comとデンソーは、2017年より車両へのサイバー攻撃に関する技術開発や実験に取り組んでおり、今回発表された協業では、それらの取り組みを踏まえ、車両SOCサービスを構成するシステムの開発、および車両SOCサービス運営体制の確立を進める。
両社が目指す車両SOCサービスのイメージは以下の通りだ。

- 車両に搭載されたセキュリティ機器から出力されるログやコネクティッドサーバとの通信ログを取得することによる車両の監視とサイバー攻撃の検知
- サイバー攻撃に関する動向や実際に車両へ行われた攻撃内容を都度把握することによる、高度化・巧妙化を続けるサイバー攻撃の検知
- 高度な知識を持つセキュリティアナリストによるサイバー攻撃の脅威に関する分析結果と、復旧対応に資する情報のレポート化、およびカスタマーポータルサイトを通じた利用者への提示
- SOC事業をグローバルに展開してきたNTT Comの運用実績と運用基盤を活用した、グローバル規模で安定した車両セキュリティ監視
今後両社は、協業により車両SOCサービスの提供開始を目指すとともに、両社での連携による開発をさらに加速させていくとしている。
※SOC:セキュリティオペレーションセンター(Security Operation Center)の略称。サイバー攻撃の検知や分析を行い、その対策を講じることなどを専門とする組織のことを指す。
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