大和自動車交通株式会社、日本交通株式会社、日本電気株式会社(以下、NEC)は、タクシー乗務員の健康状態や日々の運転状況を可視化する実証を、2023年1月から4月に実施した。
実証では、個々人の感情や疲労・眠気を分析するサービスと、安全運転支援サービス「くるみえを組み合わせて、タクシー乗務員の健康状態や日々の運転状況を可視化した。
具体的には、乗務員が身に着けたウェアラブルデバイスで取得した心拍変動データ(脈拍数などを連続的に測定した時系列変化)などから、快不快度や覚醒度などを分析するサービスと、顔認証により運転者を特定。
そして、ドライブレコーダの各種データを収集・分析する「くるみえ」を組み合わせて、健康状態やヒヤリハットを含む日々の運転状況のデータを可視化し、乗務員と運行管理者に通知した。
また、これらの乗務員データについては、モバイル運転免許証の国際規格である「ISO/IEC 18013-5 Mobile driving licence(mDL)application」に基づき、実装したスマートフォンアプリにデータを集約した。
実証の結果、乗務員によって業務中の感情のあらわれ方や、ヒヤリハットの頻度には差が生じており、感情の起伏が少ない乗務員は、ヒヤリハットが小さいことが確認された。
さらに、長時間の運転の状況の中で、周期をもって現れる眠気の強弱の発生が確認された。
大和自動車交通、日本交通、NECの3社は、今回の実証の結果を踏まえて、疲労の見える化による効率的な勤務管理、効果的な運転指導、安全運転サポート機能など、運行管理の高度化に取り組むとしている。
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