株式会社ティアフォーと株式会社アクセルは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」事業において、完全⾃動運転に特化したシステムオンチップ(以下、SoC)のプロトタイプの有効性を実証した。
今回発表されたSoCは、ティアフォーがグローバルな普及と運用支援を行う自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」を、限られた計算資源で実行するための設計がなされている。
具体的には、センサ系の高負荷な処理には、既存装置の10分の1の消費電力を実現する独自開発のハードウェアアクセラレータが搭載されている。
制御系の処理には、実行時間の変動を低減するリアルタイム処理のためのメニーコアプロセッサが組み込まれている。

今後は、研究開発成果を先端プロセスで製造することで、消費電力150W以下のSoCで自動運転タクシーを実現できる見込みだ。
このSoCを搭載した自動運転タクシーによる実証実験では、一部の自動運転機能をSoCにオフロードし「路上駐車の回避」「先行車の追従」「交差点での右折」などの基本的な試験を実施した。
試験の結果、統合されたSoCとAutowareの機能が、有効に動作していることが確認された。
両社は、実証実験で得られた成果を、今後の研究開発および事業展開に活用していくとしている。
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