株式会社ABALとトヨタ紡織株式会社は、共同開発したコンテンツ体験支援システム「MOOX-RIDE」を搭載したデジタルコンテンツバスを、2024年3月12日から16日の5日間、愛知県中部国際空港において、一般利用者向けに試験走行を実施したと発表した。
「MOOX-RIDE」は、ABALとトヨタ紡織が共同開発したコンテンツ体験支援システムで、透明ディスプレイや振動装置、ミスト装置、立体音響システム等のデバイス群を連携させることで、車両の位置情報や車窓の景色に連動したVR/ARコンテンツを体験できるものだ。また、乗客のスマートフォンとコンテンツが連動するインタラクティブ機能も備えている。
今回の試験走行は、中部国際空港第1ターミナルと愛知県国際展示場を往復する2つのルートを走行し、一般利用者を運んだ。利用者は、バス停のQRコードから予約サイトにアクセスし、自身の属性を入力した上で乗車する。
海外からの来訪者が多く乗車すると認識されれば、「MOOX-RIDE」車内では英語版のコンテンツが再生されたり、走行ルート付近の飲食情報や常滑焼に関する紹介映像が流れたりするなど、乗客の属性やバスの位置に合わせた施設情報や観光情報、広告が投影された。
試験走行では、中部国際空港第1ターミナル発・愛知国際展示場行きのルートAと、愛知国際展示発・中部国際空港第1ターミナル行きのルートBを走行した。車内に設置された透明なディスプレイでは、ルートAでは常滑市内の観光情報、ルートBでは中部国際空港島内のグルメ情報や施設情報が車窓の景色に連動して投影された。
乗客からは、「バスの中で紹介された施設に立ち寄りたくなった」や「車窓の風景と連動した演出があり、移動が楽しくなる」といった声が挙がったのだという。
ABALとトヨタ紡織はこれらの試験走行の結果を受けて、「MOOX-RIDE」の市場投入に向けた開発を進めるとしている。
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