Google (現 Waymo)の自動運転車
自動車メーカーというわけではありませんが、自動運転プロジェクトを語る上でGoogleは外せないでしょう。
コロンとした丸いスタイルのテスト車が有名なGoogleですが、それ以外にもレクサス車など一般車を改造したテスト車が数多く確認されています。
現状でもっともテスト走行の距離を稼いでいるだけにその発言権は大きく、2016年に入ってNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)から「AIを自動運転車のドライバーとして認める」という回答を引き出しました。
これによってGoogleのみならず、自動運転車そのものの実現性を大きく前進させた貢献度は非常に大きいでしょう。
ただし、Googleそのものが目指すのは自動車メーカーではなく、あくまで既存・あるいは新設される自動車メーカー各社に、Googleの自動運転システム対応OSを売り込み、世界標準化することだと考えられます。そのため、大手自動車メーカーFCA(フィアットクライスラー)などと提携しています。また、2016年12月には、Googleの自動運転技術開発が Waymo という会社としてスピンアウトし、Googleの親会社であるAlphabet 傘下の独立子会社として新しいスタートをきっています。また、今年(2017年)に入ってすぐの1月には、FCAとの共同開発による完全自動運転車を披露しています。(参照:THE VERGE)
出典:Waymo
Appleの自動運転車
Photo credit: Håkan Dahlström
自動運転車についてもApple Carを作りたかったようで「タイタン」というプロジェクト名称が知られていました。
ただしタイタンは自動運転車自体を開発するのか、OSのみを売り込むのか、そのプロジェクトの方向性が明確にならない上に、関連部署のリストラや配置転換、他企業からの新規引き抜き、責任者のすげ替えが多発していると言われています。
Appleは自動運転車をあきらめた、いやOSだけ開発して売るつもりだ、しかし完全に頓挫した、そう思っていたが、自動運転に関係するエンジニアを引き抜いた、そんな話が連日のように流れ、全く全貌が見えてきません。
何よりApple自身が公式に自動運転車を通じて何をどう具体的に実現したいのか、それを明言しているため、「Appleの自動運転車プロジェクト」は噂だけが先行しており、実際には何もわかっていないのが現状です。
現状から見る課題
いかがでしたでしょうか?
自動運転車に取り組む各社ですが、もっとも進んでいると思われるメーカーでさえ、今なお「いかなる環境でも自動運転可能」というシステムを完成させるには至っておらず、実際の運用にはかなり条件がつくことがわかります。
特に市街地を走行するための精密な地図情報、高速走行に不可欠な遠距離まで検知可能なセンサー、自己学習を行い運転精度を上げるAIといった条件を全て満たすような自動運転車は未だに登場していませんが、日々進化していっていることは間違いなので、本メディアでも引き続き各社の動向に今後も注目していきたいと思います。
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