近年、工場内をIoT化し、各設備から収集したデータをもとに見える化や分析を行い、工場の生産性を高めたいという要求が多々ある。しかしながら、製造現場ではIoTを導入しようとしてもデータの分析ノウハウがなく、導入後の効果が予測しにくいとの声があり、工場のIoT化は思うように進んでいない。
株式会社デンソーウェーブは、データ統合コントローラ「IoT Data Server」とデータ統合ソフトウェア「IoT Data Share」の新機能「Data Analysis」をリリースした。Data Analysisを活用することで、IoT Data Server/IoT Data Shareが収集したデータをプログラムレスで分析し、その経過や結果をデータ可視化ダッシュボード「IoT Data View」の画面に表示することができる。
Data Analysisは、分析ツールの中でも利用頻度の高い項目を厳選し、一つの製造工程・一つの製造ラインといった小規模なデータ分析からスタートできるため、IoT導入が初めての現場でも手軽にスタートできる。
また、IoT Data Server/IoT Data Shareは機器のメーカーや通信規格に左右されることなくデータが収集できるため、専門的な知識がない人でも工場内のあらゆる設備データをプログラムレスで簡単に分析できる。分析の経過や結果はIoT Data View上で見える化することでWebブラウザから誰でも閲覧できる。なお、Data Analysisには全部で9種類の分析機能を搭載しており、その中の主な機能は以下の通り。
- 上下限値チェック
- FFT
- XbarR管理図
- ガントチャート
入力データのしきい値超過判定を行う。定義したしきい値を超えたデータを異常として検出したい場合に使用する。
入力波形の周波数解析を行う。特定周波数成分の強度がしきい値を超えた際に異常として検出したい場合に使用する。
XbarR管理図を用いて工程能力の監視を行う。入力データの平均と範囲に偏りを検出したい場合に使用する。
ガントチャートを用いて工程の状態監視を行う。状態推移の確認や、その状態別の割合を算出したい場合に使用する。
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