製造業における図面は、調達や製造、品質保証といった業務で取り扱われ、多くの場合PDF形式などの2Dの画像データだ。製造する製品や部材の形状的特徴に加えて、テキストや記号で材質・加工指示、管理番号などの情報が記載されている。
これまでは技術的に、画像で保存されている2Dの図面データからテキスト情報を抜き出したり、他のデータベースと紐づけたりといった活用が難しかった。そのため、図面データを保有していても、過去の発注実績をもとに調達価格を最適化する、類似の部品を標準化するといった付加価値創出につながるデータ活用が殆どできていないのが実態だという。
そこでキャディ株式会社は、新サービスとして、製造業における図面を活用したクラウドシステム「CADDi DRAWER(キャディドロワー)」を、2022年6月22日より正式に提供開始することを発表した。
「CADDi DRAWER」は、キャディの図面解析技術を活かして開発した、図面データ活用による調達原価削減・図面検索工数削減を実現するサービスだ。
図面データを独自のアルゴリズムで自動解析することにより、図面に記載されている寸法、記号、テキスト等の情報を構造化されたデータとして蓄積。形状の特徴をもとに、過去の図面群から必要な図面を検索できる「類似図面検索」の機能を搭載している。

また、取引の実績など周辺データと自動的に関連付けることで、どの図面をいつ、いくらで、どこに発注したかを確認することが可能だ。
これにより、過去の類似図面と発注データを参照することで、調達原価の削減が可能になる。
「CADDi DRAWER」の主な機能
図面の自動解析
図面をアップロードすることで、図面内のテキスト情報を自動で解析・データ化し、検索することが可能。また、図番/品番/材質/表面処理といった付帯情報を自動で構造化してデータ化する。
発注実績情報の紐づけ
図面の属性値をキーとして、発注実績情報と図面を自動で紐づける。発注価格・発注サプライヤーなどの情報が図面データと併せて参照可能になる。表示する項目や紐づけに使用する情報は、企業ごとに設定が可能だ。
類似図面検索機能
独自の画像解析アルゴリズムによる、形状が類似する図面を検索する機能。形状の特徴から類似図面を登録図面全体から検出し表示する。また、材質や価格、サプライヤーなどの情報からフィルタリングすることも可能。
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