近年、日本の製造現場において、データを活用した品質管理の1つであるSPC(統計的工程管理)の導入を検討する企業が増えているという。
しかしこれまで、データ監視による異常検知後、その内容が正しく関係者へフィードバックされ対処まで実施されているか、といったワークフロー全体の管理を行うためには、複数のシステムを組みわせる必要があり、導入のハードルが高いことが課題であった。
そうした中凸版印刷株式会社は、2019年4月より提供している製造DX支援ソリューション「NAVINECT(ナビネクト)」に集約された各種データを活用した、SPCによる品質管理機能を開発。「NAVINECT エッジ」シリーズの新パッケージとして「品質管理」機能の提供を開始する。
具体的には、生産装置やエッジデバイスのデータを自動的に取得・活用するアプリケーションパッケージ「NAVINECT エッジ」の、パッケージの1つである「DockGator」を通じて、様々な機器、システム、外部サービスなどからデータを収集。
作業者が入力した品質に関する規格設定を基に、収集データを統計的に処理することで、完成品の品質を左右する異常を事前検知し、検知後の処置状況も管理する。

今後は、LPWAネットワーク規格であるZETAを活用した環境保全ソリューション「e-Platch」とも連携し、環境系のセンシングデータの監視も強化していくとしている。
「品質管理」パッケージの特長
品質管理のワークフロー全体を網羅
規格の設定、データ収集、品質関連のデータにおける異常傾向の自動検知、異常検知後の処置管理といった運用に必要な機能を全て網羅することで、SPCによる品質管理を実現。

各種データ連携
汎用連携モジュールである「DockGator」を介して、多様なデータを品質管理の対象とすることが可能。装置との連携による検査・測定情報や、ZETAとの連携による環境情報、また「NAVINECT」が提供するサービスや他社サービスが管理するデータも対象として扱うことができる。
分析用画面の提供
実際に凸版印刷の社内工場で運用しているユーザーインターフェースや、集計機能を実装した各種分析用画面を提供。
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