TRUST SMITH、モデルレスピッキングシステム「ANY PICKER」を提供開始

製造・物流の現場では労働力不足により、ロボットアームによるピッキング業務の代替が注目されている。しかし、従来のピッキングソフトウェアは、ピッキング対象物の事前登録または事前学習が必要で、事前にデータを用意できない対象物のピッキングは困難であった。

例えば、扱う商品が数万単位で存在しているEC物流倉庫や、食品工場における唐揚げなどの不定形物のピッキングなどは難しいという課題があった。

そうした中、TRUST SMITH株式会社は、モデルレスでのばら積みピッキングを可能とするピッキングシステム「ANY PICKER」の提供を開始した。

「ANY PICKER」は、深度カメラ、RGBカメラにより吸着対象の深度画像とRGB画像を取得し、複数の異なるタイプの画像データを組み合わせるフュージョン処理をすることで終着位置を算出。算出結果を基に経路を計画し、吸着する仕組みだ。

これにより、唐揚げ、洗剤の詰め替えなどの不定形物に加え、金属部品、アルミホイルなどの金属光沢やプラスチック光沢を有する物体や、平面に隙間なく敷き詰められた箱などの物体、カップ麺などの丸みを帯びた物体などの認識の難しい物体にも、事前学習なしでピッキングすることが可能だ。

また、高速・高精度なピッキングが特徴で、様々な形状・性質を持つ50アイテムに対して同一の条件（容器・照明など）で試験を行った結果、0.1秒で認識し、99.9%の吸着成功率を記録した。

応用範囲は、取扱商品が流動的なEC物流自動倉庫や、食品工場、複数サイズ・形状が混在するネジのピッキングや農作物・水産物などが挙げられている。

TRUST SMITHは今後、「ANY PICKER」の更なる改良を進めるとともに、自動倉庫システム「RENATUS」、AGV最適制御システム「PYUTHIA」、汎用型搬送ロボット「Kaghelo」などのTRUST SMITHグループで保有する製品と組み合わせていくとしている。

IoTNEWS編集部

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