Idein株式会社と株式会社アイシンは、エッジAIカメラ「AI Cast」を共同開発した。
AI Castには、汎用コンピュータ「Raspberry Pi」に加えてAIアクセラレーターチップ「Hailo-8」が搭載されており、Ideinの得意とする高速化技術と相まって、AIカメラの実測性能100倍以上の向上を実現した。これにより、顔認証、深度推定、姿勢推定、暗所での分析、属性分析等の精度向上が見込めるという。
またAI Castは、IdeinのエッジAIプラットフォーム「Actcast」と連携しているため、様々なAI機能をすぐに使用できる。オプションとして簡易ダッシュボード機能も合わせて利用可能なため、現場への迅速な導入と運用を支援する。
さらに、Actcastと連携することで小売・製造をはじめとする様々な領域での省人化/無人化ソリューションのデバイスとして活用できる。
例えば小売業では、品ぞろえや時間帯ごとの販売員配置の最適化、来店者の購買行動の可視化等が可能となり、製造業では、工場のアナログ/デジタルメーターの値の読み取り・常時監視、製造現場の稼働状況の可視化等が可能になる。加えて、性能が向上したことにより、防犯・セキュリティ用途といった、より精度の高いAI分析を求められる領域での活用も可能だという。当初は屋内での利用を想定しているが、今後の需要次第では屋外対応も検討する予定とのこと。
AI Castで取得したデータはActcastのダッシュボードですぐに可視化される。データはエッジ処理によりメタデータ化してクラウドに送信されるため、プライバシー・機密情報に配慮した運用が可能だ。なお、Actcastは独自のシステム遠隔運用機能を備えており、AI Cast導入後の管理・メンテナンスを簡便化できるため、大規模な導入であってもコストを抑えた運用が実現する。
なお、アイシンが現在取り組んでいる、人が立ち去った後に完全な自動運転で車を駐車させる技術「自動バレー駐車」の開発において、自動駐車の車両見守りインフラカメラとしてAI Cast及びActcastの活用も検討されている。
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