国内の石油精製、石油化学・化学プラントは、建設から50年以上が経過し老朽化が進む一方で、熟練した保全従事者の定年による離脱が進んでいることから、IoTやビッグデータを活用した「スマート保安」の導入が求められている。
しかし、プラントのスマート保安の核となる高度な判断を行うマネジメントシステムにおいては、プラント設備・機器が持つ事故を引き起こす可能性(リスク)を把握した上で最新の設備・機器の運転・保全状況と照らし合わせることが重要であることから、既存のアプローチではリスクアセスメントに関する高度な知識を有する熟練した技術者が不可欠である一方、熟練した保安技術者育成の難しさや、さらに導入に際する投資の効果が見えないことなどがスマート保安導入上の課題として指摘されているという。
そうした中、日揮グローバル株式会社は、スマート保安の最適化を支援するリスクマネジメントソフトウェア「CoreSafety」の提供を、2023年3月22日より開始した。
「CoreSafety」は、英国の原子力業界をはじめとする安全管理が求められる分野で利用されている事故想定シナリオ管理手法「フォルトスケジュール」をベースに開発している。
特長は、シンプルな「インターフェース」、データベースのセットアップを容易にする「ライブラリー機能」、「イニシエータ」での重点管理機器情報の一元管理、具体的な管理状況を表示する「セーフティパフォーマンスモニタリング機能」などだ。
また、情報セキュリティマネジメントおよびクラウドサービスセキュリティの国際規格であるISO 27001およびISO27017の両認証を取得している。
「CoreSafety」の契約方法は、基本的に6ヶ月間からの月額料金制で提供される。
今後は、日揮グループの国内EPC事業会社である日揮と協業し、日本国内の石油精製プラント、石油化学・化学プラント等の事業者を対象に、「CoreSafety」の導入に向けた営業活動を展開していくとしている。
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