画像生成AI「DALL・E2」をOpenAIがリリースするなど、画像領域におけるGenerative AIは急速な進展を遂げており、昨今、あらゆる業界においてAIを活用した業務効率化が注目を浴びている。特に製造業では、産業用カメラの普及もあり、人件費の削減と生産効率の向上を主な目的として、外観検査を人手からAIに置き換える動きが活発化している。
製造業における外観検査では、検査対象の形状、素材、サイズ、欠陥などの特性が多岐にわたることが多く、学習に利用する不良品データの収集が非常に困難である。そのため、正常品データのみを学習してモデル開発し、不良品データとの差分から不良判別を行うなどのアプローチが主流だが、固定の画角や高さなど撮影条件に制約が大きく入ることにより、実態と大きく乖離する可能性生じるとういう課題が存在する。
他方、不良品データを学習させるアプローチでは、実態に合ったモデル開発を行うことが可能だが、そのためには十分な量の不良品の教示データが必要となる。一般的に、日本企業の製造工程で発生する不良品は数万個に1個など、非常に低い発生率であることが多く、教師データを収集するのが困難という課題が存在する。
FastLabel株式会社は、製造品の外観検査AIモデル開発における不良品データ不足を解消する「不良品データ生成」の機能の提供を開始した。
同サービスは、約数十枚の不良品データから不良品生成モデルを構築、同該モデルを実行することにより大量の不良品データを生成することができる。クラウド上のみでなく、オンプレミス環境での推論処理も行えるため、製造品の不良品情報が社外へ流出するリスクを抑える。
また、構築した不良品データ生成モデルで作成した不良品データを、弊社プラットフォーム上(クラウド版のみ)で追加学習する機能も今後追加される予定だという。
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