ENEOS株式会社と株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は、2023年1月に、石油精製・石油化学プラント(以下、プラント)を自動運転するAIシステムの常時使用を、ENEOS川崎製油所石油化学プラント内のブタジエン抽出装置で開始しており、その成果を本日発表した。
なお、このAIシステムは、プラントを自動運転するシステムとして、ENEOSとPFNが共同開発したものだ。
プラント自動運転AIシステムは、過去の運転データやシミュレータデータから、複数のセンサ値とバルブ操作間の複雑な相関関係を学習することで、長年の経験に基づいた運転ノウハウであるセンサ値の予測と、バルブ操作判断の自動化を可能にした。
ブタジエン抽出装置では、2日間にわたる連続自動運転に成功し、その後も試験運転を実施してきた。
その過程で、プラント自動運転AIシステムによって、プラント内の温度・圧力・流量および製品性状などの13個の運転重要因子の常時監視と、9個のバルブ同時操作を行った。
これにより、装置全域に対して原料処理量の変更などに伴う運転変動を安定化させると共に、手動操作よりも経済的で効率的な運転を達成した。
なお、この活動では、ブタジエン抽出塔と並行して常圧蒸留装置などの主要プラントの自動最適化AIシステムの開発も実施しており、今後、ENEOSの他製油所への展開並びに、ソリューションパッケージとして一般販売することを計画している。
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