株式会社日立製作所(以下、日立)は、製造業向けの各種サービス群およびクラウド基盤を、「製造業向け DX クラウドソリューション」として体系化し、2023年9月より提供を開始したことを発表した。
「製造業向け DX クラウドソリューション」は、マネージドサービス付き従量課金型プライベートクラウドサービス「ComiComiCloud」を基盤に提供されるサービスだ。
設計プロセス、計画系業務、ワークスタイルの変革を実現するための各種サービスとクラウド基盤を提供する。
具体的には、エンジニアリングチェーン、サプライチェーン、コーポレート部門および事業部門の業務標準化と、AIによる問題解決力の強化が含まれる。

なお、「製造業向け DX クラウドソリューション」は、日立が2023年9月20日と21日に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2023 JAPAN」において紹介される予定だ。
「製造業向け DX クラウドソリューション」のサービスラインアップ

エンジニアリングチェーンのための DX 推進支援サービス
モノづくりのECMとSCMを連携させ、製造現場の品質情報とメンテナンス情報を設計にフィードバックするプロセスを確立することにより、設計段階での不良を抑止し、製品の品質や作業効率を向上させる。
気付き支援 CAD システム
3DCAD上であらかじめ登録しておいた設計ルールに違反していないかをチェックし、チェックの工数削減や漏れ防止、手戻り・設計不良・設計変更の低減を実現する。
業務ナビゲーションシステム
業務手順を階層化し、ノウハウや過去データを関連付けて表示することで、「資料を探す」「誰かに聞く・確認する」といった時間を削減するとともに、作業品質を平準化する。
文書活用促進ソリューション
設計・製造からの不良や問題点などの品質情報をデータベースに格納し、それをAIが解析・学習することで、キーワードや情報の関連性が不明な場合でも、解決のための関連情報を検知・把握する。
標準化された業務手順を遂行することで、製造からフィードバックされた品質情報を参考にしながら、標準化されたプロセスに従い効率的に設計を進めることが可能。
3 次元仮想デスクトップ
セキュリティの確保されたクラウド環境上の仮想デスクトップを活用して、場所や端末に依存せず安全な作業環境を実現する。
組立ナビゲーションシステム
3DCADデータから3Dの組み立て手順書を自動生成する。熟練者と若手の技能差の縮小と、手順書作成における生産性を向上させる。
開発日程管理サービス
プロジェクト関係者間で開発工程の計画・進捗、作業負荷状況を可視化する。
サプライチェーンのための DX 推進支援サービス
SCMの起点となる計画策定に、AIや高速MRP(資材所要量計画)エンジンを活用することで、複雑な制約条件やKPIを考慮した最適な計画の立案や生産計画の立案に貢献する。
計画系業務最適化サービス
計画業務における制約条件やKPIをAIにセットアップしたうえで、供給計画や商品情報など、計画に必要なデータを入力することで、膨大な組み合わせの中から最適な計画を自動で立案する。
サプライチェーンプラニングサービス
日立が独自開発した高速MRPエンジンを活用し、生産計画の立案と変更を支援する。また、飛び込みの受注や急な欠品などのさまざまな計画変更要因に対して影響範囲を分析し、再計算範囲を限定することができる。
部門横断業務のための DX 推進支援サービス
コーポレート部門および事業部門の業務標準化と、AIによる問題解決力の強化により、全社一体となるワークスタイル変革を実現する。
業務ナビゲーションシステム
さまざまな業務を実施する中で、決められた手順でノウハウを共有しながら業務負荷を軽減する。
文書活用促進ソリューション
業務の途中で疑問が生じた場合、実行している業務名やキーワードを検索することで、関連性の高い過去の業務データや事例をAIが「観点マップ」として可視化する。
「ComiComiCloud」(従量課金型プライベートクラウドサービス)
指定場所に日立資産のハードウェアを設置し、サービス提供基盤となる顧客占有のプライベートクラウド環境を構築するとともに、運用・保守を日立が実施する。
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