キヤノンITソリューションズ、数理技術を用いたサプライチェーン計画ソリューション「SCPlanet」を提供開始

昨今、物事の不確実性が高く、複雑な変化が起こるVUCAの時代と言われており、サプライチェーンにも地政学リスクやパンデミック、自然災害などによる急激な環境変化がいつ起こるかわからない状況となっている。企業が生産計画や物流計画を立てるうえでも、拠点閉鎖/物流機能不全/材料不足や環境への配慮など需要波動や不測事態などに対応できる柔軟さが求められている。

しかし、人による情報収集/状況判断能力には限界があるため、サプライチェーンを分割して割り振られた担当者が、個人のノウハウに基づき生産や運送などの各計画を立案することが多いのが実情である。そのため、計画の連携不足による無駄や、計画ノウハウの集中による属人化/業務負荷過大を誘発している。

キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は、数理技術を用いたサプライチェーン計画ソリューション「SCPlanet」の提供を開始した。

SCPlanetは、これまでキヤノンITSが培ってきた計画系システム開発の経験/技術/ノウハウを共通フレームワークとしてSIコア化したプラットフォームである。フレームワーク構造をもった「生産計画」と「物流計画」のライブラリ群で構成され、キヤノンITS独自の数理技術を活用することにより、多段階/多拠点の生産/物流工程における生産(Production)、販売計画(Sales)、在庫(Inventory)の状況を把握し、自動的に各拠点各工程での生産と補充のタイミングを決定することができる。

キヤノンITソリューションズ、数理技術を用いたサプライチェーン計画ソリューション「SCPlanet」を提供開始
「生産計画」と「物流計画」
また「幹線輸送(1次輸送)」と「輸配送(2次輸送)」の2つの計画オプション機能が搭載されている。幹線輸送(1次輸送)計画オプションは、工場在庫を各マザー倉庫へ、あるいは物流センターから地域拠点倉庫へ、といった幹線輸送(1次輸送)において、輸送方法や輸送量の上限値を考慮したうえで、最適な輸送計画を立案する。積載量/時間軸(輸送タイミング)/拠点軸(どの工場倉庫から運ぶか)の3つの基軸でシミュレーションを行い、物流コスト(輸送・在庫)の最適化を実現する。

輸配送(2次輸送)計画オプションでは、積載率、走行距離、所要時間などの各種評価指標を自動計算し、効率の良い輸配送計画を立案する。ベースとなる「配車SIコア」は、約30種の制約条件判定機能を搭載しており、顧客の実績データを元に輸配送の最適化シミュレーションを実施して構築する。地図表示機能は、複数のルートを比較表示でき、配送順や届け先のまとまり度合いを見ることができる。

キヤノンITソリューションズ、数理技術を用いたサプライチェーン計画ソリューション「SCPlanet」を提供開始
SCPlanet活用イメージ図
SCPlanetにより、例えば素材製造業では、需要予測に基づいて仕上から母材工程まで遡りで生産計画を連鎖的に立案することができ、化学製造業では、複雑な制約条件の違反をアラート検知による意思決定支援を行うほか、原料調達計画、製品生産計画の自動化による業務効率化が可能となる。

また化学製造業では、世代交代の容易化、それによる熟練者の高度な意思決定への業務シフトを実現、電子部品製造業では、需要変化などに伴うPSI計算、および在庫の可視化が可能だとしている。

キヤノンITSは今後、SCPlanetの提供開始により、需要予測ソリューション「FOREMAST」や会計システム「SuperStream」などをラインアップする基幹業務トータルソリューション「AvantStage」を軸としたビジネスで、顧客ごとに必要な個別のシステムインテグレーションなどを含め、2025年に年間100億円以上をめざすとした。

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