自動車業界各社のソフトウェア開発規模は拡大し続けており、その品質保証が課題となっている。これまで、ソフトウェアの新規・変更箇所に対する影響範囲分析は知見者が行ってきたが、開発規模の拡大に伴い、影響範囲の把握が困難になってきている。
さらに、分析工数も増加することが予想されており、影響範囲分析コストの削減と属人的分析の排除により、ソフトウェア変更による影響範囲の見える化が求められている。
こうした中、株式会社NTTデータオートモビリジェンス研究所(以下、ARC)は、AIテスティングツール「ZIPC MLTEST Test Viewpoint」を2024年6月1日からリリースすると発表した。
「ZIPC MLTEST Test Viewpoint」は、ARCが研究開発した独自の機械学習モデルだ。ソフトの変化点から発生する不具合機能、不具合キーワードを予測し、予測結果をもとに評価内容の品質向上や品質分析、弱点分析が可能となる。
インプットデータは「Git/SVN等のログから取得可能なソースコード情報」と「不具合チケット情報」で、顧客のデータから特徴量候補リストを作成し、必要な特徴量の選定を行う。また、不具合チケット情報から必要な文字列データを抽出し、顧客専用モデルを構築し提供する。
運用フェーズでは、「ZIPC MLTEST Test Viewpoint」ツールを活用し、顧客に運用してもらうことが可能だ。ただし、「ZIPC MLTEST Test Viewpoint」ツールの利用には、MLOpsエンジニアリングサービス契約が必要となる。
また、評価観点・対象機能予測結果をもとに、弱点分析・評価をARCテストセンターで支援することも可能だ。
なお、「ZIPC MLTEST Test Viewpoint」は、「ZIPC MLTEST」シリーズにラインナップされ提供するとのことだ。
今後ARCは、現在「ML TEST」ソリューションで顧客に提供している、「ZIPC MLTEST Test Selection」(評価項目の優先度予測)と「ZIPC MLTEST Code Check」(ソースコードの不具合予測)をそれぞれ2024年度中にリリースする予定だ。

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