内田洋行ビジネスITフェア2024

クリタ、製紙工程向け予兆診断サービス「Kuri-smart」を本格展開

製紙業界では、熟練工の退職にともなう技術伝承や労働人口の減少などによる人員不足が課題となっている。また、環境負荷低減の観点から再生紙への需要は継続しているものの、原料となる古紙が不足しており、低品質の古紙原料を使うことによる製品の品質トラブルが増加している。

こうした中、栗田工業株式会社(以下、クリタ)は、製紙工場の紙製品製造工程(以下、製紙工程)における水質データなどを活用し、製造品質低下やそれにともなう操業障害などを事前に予測し、その原因の推定を可能にする予兆診断サービス「Kuri-smart」の本格展開を、2024年9月に開始した。

「Kuri-smart」は、製紙工程における水質とその変動などに係るプロセスデータを、データサイエンスにもとづく処理技術を用いて解析することで、欠点(※)の発生による品質低下、操業障害などの予兆診断サービスだ。

※:欠点とは、紙を製造する際に、異物等が付着することにより、製品中に穴や斑点が生じる障害。

クリタの水処理管理サービス「S.sensing」シリーズなどで取得したプロセスデータの複雑な変動を可視化し、独自の予測モデルを用いて欠点などの発生予測と要因を自動で解析しシミュレーションする。

また、予兆診断結果にもとづく予防策として、クリタの水処理薬品、水処理装置、およびメンテナンスサービスを組み合わせた総合的なソリューションの提案から適用までを、「Kuri-smart」と連携して提供する。

なお、今回の本格展開に先立ち「Kuri-smart」を先行導入した複数の顧客で、予測モデルによる解析と認識した課題の因子に対して予防策を講じた結果、欠点の発生数を従来比でおよそ4割低減したほか、製紙工程における蒸気の使用量を従来比で削減できる見込みとのことだ。

今後「Kuri-smart」は、10月9日~11日に開催される、「第67回-2024年紙パルプ技術協会 高崎年次大会」の講演・展示会で紹介される予定だ。

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