損害保険ジャパン株式会社、SOMPOリスクマネジメント株式会社、株式会社アニモ、日清紡マイクロデバイス株式会社は、2022年2月から生産設備等の回転機器から発生する初期の超音波の異音を検知し、機器故障の早期発見につなげるサービス「音響診断AI化コンサルティング」の開発に取り組んできた。
そして今回、日清紡マイクロデバイスの音響センサと振動センサを活用して、超広帯域な音響や振動を自動的に収録し、アニモによるクラウドで分析する仕組みをパッケージ化した「レオセントキット powered by ANIMO Cloud」(以下、レオセントキット)の開発に成功したと発表した。
「レオセントキット」は、音響データから音響特徴量を分析・可視化し、人の聴覚に依存しない異音検知や設備予兆保全、検査業務の省人化等を実現するもので、2024年9月からSOMPOリスクを窓口としてレオセントキットの「トライアル実証評価サービス」提供を開始する予定だ。
具体的には、日清紡マイクロデバイスの音響センサ「アコースティックセンサ」と、アナログ信号をデジタル信号に変換する「A/Dコンバータ」、PC、モバイルルータなどを組み合わせて、これまで検知が難しかった超音波帯域の異常音や騒音環境下の異常音を検知する。また、遠隔サポートのオプション利用により、生産設備の無人監視も可能となる。
これにより、従来の振動センサでは異常検知が難しかった重要機器の超音波帯域での異常を早期に検知できるようになった。例えば、風力発電設備の機械室内での音響センサーを使った遠隔監視、広帯域を活用した設備故障の再発防止策や故障予兆サービスの提供などのユースケースが想定されている。
なお、現在日清紡グループでは、「レオセントキット」のアコースティックセンサをポリッシュ機に取り付け、作業中のワークや機械異常について音響評価をしているとのことだ。
今後、損保ジャパン、SOMPOリスク、アニモ、日清紡マイクロデバイスは、「レオセントキット」の活用による生産設備の故障抑制や事故防止サービスと保険商品とサービスのパッケージ化、保険引受時のデータ活用などに取り組む予定だ。
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