ネットワンシステムズ・オムロン・明治電機工業、イノベーションセンターで「次世代無線共創プロジェクト」を開始

ネットワンシステムズ株式会社は、オムロン株式会社、明治電機工業株式会社と共に、2023年5月に開設した「イノベーションセンターnetone valley」で、「次世代無線共創プロジェクト」を行った。

このプロジェクトでは、ローカル5GとWi-Fi6の無線技術を活用した、AMR(自律移動ロボット)の自律走行やPLCタグデータリンク通信の検証を行った。

ネットワンシステムズ・オムロン・明治電機工業、イノベーションセンターで「次世代無線共創プロジェクト」を開始
イノベーションセンター内のデモ環境

従来では、装置間の通信が有線で複雑に配線されていたPLCを無線化することで、配線の手間の省略、自由な生産ラインの変更、生産設備の遠隔操作などが可能になるが、通信の遅延やデータロスが生産性に影響を与える可能性がある。

そこで今回、通信規格の違いによるデータ欠損の有無を確認するため、無線空間でのPLC間のデータ同期を行うタグデータリンク通信を行った。

その結果、Wi-Fi6ではデータの欠損が生じたが、ローカル5Gでは欠損なくデータを取得することができた。

また、検証をもとに準備したデモンストレーションを、7月から9月にかけて製造業の企業40社超を招待し、「イノベーションセンターnetone valley」にて披露した。

デモでは、AMRにPLCやWi-Fi6、ローカル5Gの子機、4Kのネットワークカメラなどを搭載し、ローカル5GおよびWi-Fi6による通信制御でAMRが自律走行できることや、走行の際に起こるアクセスポイントや基地局との間での通信切り替え時のネットワークの乱れを、視覚的に分かりやすい映像などを利用して比較した。

比較の結果、自律走行についてはどちらも差がないように見えたが、映像については、Wi-Fi6利用時では乱れが生じ、ローカル5G利用時では4Kの映像でも乱れがなく、より高い可用性が求められる環境におけるネットワークの重要性が確認された。

これら2つのデモにより、どちらも生産現場で使用可能な技術であることを示したうえで、現場での安定性・パフォーマンスを重視する場合はローカル5G、導入コストや対応機器の豊富さを優先する場合はWi-Fi6といったように、無線化で何を実現したいかによって採用する技術の選定や、現場のニーズと課題を詳細に把握することによる安定接続にむけた最適化が重要であることを提示した。

今後3社は、企業同士が協力して新しい価値を創造することが求められるビジネス環境に適応するため、ステークホルダーとの新たな価値の共創に向けたエコシステムのハブとなることを目指すとしている。

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