昨今、企業では労働生産性向上やプレゼンティズム解消等の課題認識が広がり、働き方改革関連の規則・法案改正、経済産業省が推進する健康経営銘柄・健康経営優良法人の認定など、企業の働き方改革・健康経営向けプログラムの社会的なニーズが高まっている。
このような中、テクノロジーで人々の睡眠課題を解決するSleepTech事業を展開する株式会社ニューロスペースは、イスラエルのIoTヘルスケア機器ベンチャーEarlySenseと業務提携契約を締結し、主に下記の領域での技術連携・事業連携を通じて、国内でのSleepTech事業の加速を共同で推進すると発表した。
- 高精度睡眠計測IoTデバイスの国内における共同展開
- SDK・API等を活用した睡眠アプリケーション・サーバー開発、および技術連携
- 取得された睡眠データを基にした睡眠計測・解析アルゴリズムの共同研究開発
EarlySenseの提供する睡眠計測IoTデバイスは、マットレスの下に挿入し、非接触で計測でき、睡眠ポリグラフ検査(PSG)と比較した判定感度が睡眠/覚醒で92%以上と論文発表(※)されている。
同計測デバイスで取得する呼吸・心拍・体動など多岐に渡るデータを統合的に解析し、就寝(寝つき)までの時間、中途覚醒時間・回数、ノンレム睡眠やレム睡眠など各睡眠ステージなどが精緻に解析できるため、個人の睡眠傾向を正確に把握し、その傾向に対して的確な睡眠改善のアドバイスを行うことができる。
ニューロスペースでは、企業の働き方改革・健康経営向け睡眠改善プログラムの展開、および事業会社との協業を通じた一般生活者向け(BtoC)SleepTech事業の展開を行っており、その両事業で同睡眠計測デバイスの展開を進め、「個人化した睡眠アドバイスを提供するスマホアプリ」サービスを提供する。
同睡眠計測デバイスを活用した第1弾商用サービスとして、KDDI株式会社とフランスベッド株式会社と共同開発した睡眠ホームIoTサービスおよびスマートマットレスを既に提供開始している。今後、東京電力エナジーパートナー等との事業提携において、SleepTechを活用した事業共創を行い、同睡眠計測デバイスを活用した事業展開を検討していくとした。
※Tal A, et al., J Clin Sleep Med. (2017)
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