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ヘルスケア・医療 > KDDI総合研究所と善光会、ARメガネを活用したハンズフリー介護作業支援システムを開発
介護施設の職員が入居者に対し最適なケアを実践するためには、入居者一人ひとりが今どのような状態にあり、どのようなケアを必要とするのかなどの情報を常に把握しておくことは非常に重要である。
介護業界は他業界と比較して人材の流動性が高く、人材が不足しているとも言われており、職員一人が対応する入居者数が増加する傾向にある。また、入居者には、個人識別用のIDタグ等は装着していないこともあり、入居者一人ひとりにきめ細かな対応を行いより良いサービスを提供するには、ハンズフリーで入居者に関する情報を閲覧できる仕組みが求められている。
株式会社KDDI総合研究所と社会福祉法人善光会は、KDDI総合研究所が開発した顔認識技術及び音声合成技術と、善光会が開発したスマート介護プラットフォームを組み合わせ、カメラ付きARメガネで介護関連情報を表示し音声で読み上げるハンズフリー介護作業支援システムを開発した。
併せて、同システムを使った実証実験を2020年10月から12月にかけて善光会の介護施設の職員及び入居者に対して受容性評価を実施し、ハンズフリー型の情報提示方法に関し、介護の現場での作業に役立つことを確認した。
実証実験の様子
一般的な顔認識手法では、顔の向きを考慮しないため、必要な特徴量抽出には非効率だが、KDDI総合研究所が開発した顔認証技術では、顔の向きを判定してその向きごとに顔認識を行うことで、有効な特徴量をより効率的に獲得し、顔の向きに寄らない認識精度を維持することができる。

また、学習済みモデルの中間層特徴と軽量化アーキテクチャとの融合により、計算リソースを削減できる軽量的な再学習モデルを実現しているほか、AndroidTM上でNativeライブラリを提供し、1万人@1秒、100人@0.1秒での識別性能を達成している。

他方、音声合成技術は、IoT・組み込み向けマイコンボード単体で動作する日本語音声読み上げ技術が備わっており、省メモリかつ軽量に動作が可能だ。さらに、HMM音声合成方式(※1)の採用と独自の軽量化技術を搭載し、MBSS技術(マルチバンド正弦波合成技術)により低遅延での合成波形を出力できる。
テキスト入力から音声合成ができるまでのイメージ
同システムを使うことにより、新規の入居者など職員がまだ詳細情報を把握しきれていない場合であっても、入居者の情報をその場で即時に提示できるため、声がけなどで適切な対応を取ることが可能となる。
※1 HMM音声合成方式:お手本となる音声(学習音声)の特徴を、統計的モデルの1つである、隠れマルコフモデル(HMM)により予めモデル化。そのモデルから学習音声の特徴を再現した音声を合成する方式。
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。
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