介護人材の不足が深刻な社会的課題となる中、その解決策の一つとして、高齢者の自立支援の促進、質の高い介護を実現するためのICTや介護ロボットなどのテクノロジーの活用が期待されている。
TANOTECH株式会社は、厚生労働省が推進する「介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム構築事業」において、SOMPOホールディングス株式会社とSOMPOケア株式会社がプロデュースするリビングラボであるFuture Care Lab in Japanでの実証実験を開始した。
リビングラボは、実際の生活空間を再現し、利用者参加の下で新しい技術やサービスの開発を行うなど、介護現場のニーズを踏まえた介護ロボットの開発を促進するための機関である。
同実証実験では、TANOTECHが開発・販売する非装着・非接触型の自立支援ツール「TANO」を用いて、介護現場でのレクリエーション業務や体力測定における職員の負担軽減を主とした実証を行う。
TANOは、介護施設の利用者や障がい者施設に通う人の自立支援を促すシステムである。センサーの前に立つだけで骨格を読み取り、体をコントローラー代わりにして様々なトレーニングを行う事ができるシステムとなっている。
多言語対応のリハビリ/レクリエーション/測定等の内蔵コンテンツ数は合計130種以上、また毎年10本以上のコンテンツがアップデートで追加される。また、体への器具装着が不要なため、麻痺がある人、車椅子の人から健常者まで、老若男女問わず使用することができる。
TANOTECHは、同実証実験を通じて、レクリエーションや測定にかかわる施設職員の方の作業負担についてどの程度軽減し、安全性や費用対効果があるかを検証するとともに、蓄積したデータを今後の製品開発に活用するとしている。
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