従来、人の歩行状態を把握するには、カメラで撮影した歩行シーンの映像や、身体に装着したウェアラブルセンサーからのデータを基に分析する必要があり、場所や利便性、専用設備の設置など運用や費用面に課題があった。
そこでNECは、日常の歩行データを場所や時間を問わず収集し、歩行状態を分析可能な「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を、病院や介護事業者、靴メーカーなどの法人向けに、10月より提供を開始した。
「歩行センシング・ウェルネスソリューション」は、NECが開発した小型の歩行分析センサーを搭載しており、靴に入れると「歩容(≒歩行の質)」の計測が可能な専用インソールを活用している。
これにより、センサーで収集した歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げ高さ、足の外回し距離のデータを、専用のアプリやダッシュボードから確認することが可能だ。
「歩行センシング・ウェルネスソリューション」のユースケースとしては、病院外の患者や高齢者の日常の歩行データの取得や、開発中の靴を着用したサンプルデータの取得といったことが想定されている。
またセンサーは、消費電力を抑えるため、歩行時のみ検知・起動する設計となっている。また、日常計測だけでなく、リアルタイム計測用のセンサーを新たに開発し、特定の場面における歩行状態を計測することも可能だ。
またNECは、新技術として、センサーで収集した歩容データから、足圧中心移動指数や拇趾関節の歪みといった足の健康状態を示す指標を推定する、独自の歩容分析AI技術を開発したことも発表した。
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