通常病院において、患者が来院した際には、再来受付機でチェックインをして、その後自身の順番が来るまで待合室やロビーでの待ち時間が発生する。
そこで株式会社nemuliと柏の葉IoTビジネス共創ラボおよび柏の葉アーバンデザインセンター(以下、UDCK)は、柏の葉スマートシティにおけるプロジェクトの一環として、病院外から遠隔で再来受付を可能にする「遠隔チェックイン」サービスを拡張した仕組みを、2022年2月より国立がん研究センター東病院と共同で実証プロジェクトとして開始した。
実証プロジェクトでは、事前に診察予約を行った患者が、診察当日に病院の最寄り駅である柏の葉キャンパス駅に到着すると、アプリ内で位置を認識し、遠隔チェックインするためのボタンが起動される。チェックインすると「待ち場所を選択する」画面が表示され、来院時刻までの時間を街の施設で過ごすことができるというものだ。
患者の行動はリアルタイムに病院側の管理画面に通知がされ、再来受付処理が行われるため、患者は予約時刻になると直接診察室に向かうことができる。
この取り組みでは、UDCKが地域との連携を支援し、nemuliが開発したGPSによるチェックインシステム及び、病院側が患者の移動状況を確認するためのアプリケーションを活用している。
また、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社が提供する「混雑状況可視化SaaS」を活用した、院内施設のリアルタイム混雑状況データと連携して、患者の行動をサポートするための仕組みが追加開発されている。
今後は、アプリケーションの機能拡張に向けた検証を行い、柏の葉スマートシティにおけるスマートホスピタルのモデル構築や、地域内外での展開を目指しているという。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。