認知症は、加齢に伴って誰しもが発症する可能性がありながら、未だにその特効薬がない。そのため予防への関心が高まっている。
これまで脳ドックは、脳梗塞やくも膜下出血、脳腫瘍などを調べるために受ける傾向があったが、近年では脳萎縮など認知症リスクや認知機能低下リスクへの意識の高まりに伴い、認知機能に関する検査も増えている。
脳の疾患は自覚症状が乏しいケースが多いため、無症状の場合でも比較的に若い年齢から定期的に受診をして脳の認知機能を測ることにより、将来の認知症に繋がるようなリスク行動を控えることができたり、脳に良い生活を意識することができたりするというメリットがある。
そうした中、株式会社Splinkは、同社が開発・提供する脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging」が、国立研究開発法人 国立循環器病研究センターに採用されたことを発表した。
国立循環器病研究センターは、「Brain Life Imaging」と簡易認知機能テスト「CQ test」を導入し、「国循脳ドック」サービスを2023年9月より開始する。
「Brain Life Imaging」は、脳MRIをAIで解析し、「海馬」領域の体積を測定・可視化する。そして、受診者向けの結果レポートを提供することで気づきを促す、脳ドック用AIプログラムだ。
「CQ test」は、健常者も認知機能を測定できる独自の認知機能テストだ。iPadを用いて5〜8分程度で測定することができる。
認知機能はCQスコアとして可視化され、結果に基づいた簡単なアドバイスを表示でき、結果レポートを発行する。
なお、国立循環器病研究センターで提供する脳ドックサービスは、国立循環器病研究センターの脳神経内科 部長 猪原匡史氏が監修している。
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