月経前症候群(以下、PMS)は、女性の生理開始3~10日前にイライラ、頭痛、むくみなどの精神的・身体的症状が現れることをいう。
しかし、PMSのメカニズムには未解明な部分が多く、どのような症状がどの程度現れるかは個人によって大きな違いがある。
そこで株式会社テックドクターと株式会社ロッテは、ロッテ社員及び社員の同居家族を中心に、PMS定量指標の構築を目指した研究を2023年7月よりスタートする。
今回の研究では、現れる症状の種類やその強さを評価した主観アンケートのスコアと、ウェアラブルデバイス(Fitbit)を用いたヴァーチャル臨床試験方式で行う。
テックドクターは「SelfBase(セルフベース)」を活用し、連続的に取得される脈拍、運動量、睡眠時間などのデータの可視化と、主観アンケートのスコアから相関を分析する。

これにより、PMSのどの症状がどの指標と関連しているのかを見出し、PMS症状の定量化を目指す。
また、ロッテ社員を含む研究参加者は、自分の毎日の運動量や睡眠データを確認することで、自身の健康管理に役立てられるような取り組みを目指すとしている。
監修医師である山梨大学産婦人科 吉野修氏は、「PMSは苦しんでいる女性のQOLおよび労働生産性を著しく低下させ、日本の経済損失は年間6兆円を超える、との試算もあります。
本研究はご本人の辛さを「見える化」する試みであり、周囲の正しい理解を引き出し、そしてPMSによる苦しみが、改善に繋がることを目指しています。」と述べている。
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