TOPPAN株式会社は、アスリートの動作解析データと、運動者の動作の違いを分析し、改善点を検証できるシステム「スポーツ動作のお手本動作によるループ型動作トレーニングシステム」を、学校法人日本体育大学と共同で開発し、研究機関やスポーツ用品メーカなどへ向けて提供を進めてきた
そして、このシステムを活用し、中学校などの部活動を対象に、バスケットボールや野球を始めとする部活種目のトレーニングメニューや、年齢に合わせた基礎トレーニングメニューなどを搭載した「Loop Training System for部活」を開発し、2023年10月30日より全国の中学校や、部活支援事業者などへの試験提供を開始する。
今回、TOPPANは、アスリートの動作計測および分析データである「マスターモーションライブラリ」のデータを活用し、「Loop Training System for部活」を開発した。
「Loop Training System for部活」を活用することで、複数人のアスリートの動きを計測して平均化した「お手本動作モデル」と、自分の動作の違いを分析し、改善点を抽出することができる。
これにより、科学的根拠に基づいたトレーニングを行うことができ、部活動現場での指導者の経験値不足を補うと同時に、生徒自身が自発的にトレーニングメニューに取り組むことが可能だ。
トレーニングメニューは、森永製菓株式会社が運営するアスリート向けトレーニング施設「森永製菓inトレーニングラボ」が、成長期である中学生などに合わせて監修している。
例えば、ウェイトなどの器具を使わずに自重を利用したメニューを実施することで、怪我のリスクを抑えながらトレーニングをすることが可能だ。
また、ウォームアップからクールダウンまでの部活動で重要な基礎体力向上を図るメニューに加え、平日、休日、雨の日など、部活動における様々なシチュエーション別のメニューにより、生徒自身で主体的に部活動を行うことができる。
さらに、利用者のリアルタイムセンシングによる基礎トレーニングの動作を、以前に撮影した動作と比較することが可能だ。
対応している競技は、中学校の部活で取り組まれている競技の内、「バスケットボール」「陸上競技(中・長距離)」「野球」「硬式テニス」「ゴルフ」「バレエ」といった6種目に対応。今後、「サッカー」や「卓球」を始めとした14種目以上への対応を予定している。
価格は、ライセンス費がトライアル価格で一台につき年額税抜き15万円となっている。
今後TOPPANは、「Loop Training System for部活」を、中学校だけでなく、小学生や高校生向けにトレーニングメニューを拡充させていくとしている。
また、「マスターモーションライブラリ」により、高齢者向けのフレイル予防、フィットネス市場、ヘルスケア市場などの多様な業界へ展開を進めていく計画だ。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。