寝たきりの原因の1位は脳卒中で、要介護・支援の原因の1位も同じく脳卒中だ。介護要因として割合が高い脳梗塞のうち、3分の1は「心房細動」という不整脈が引き金となって発症する。
日本の寝たきりの20%、5人に1人がこの心房細動による脳梗塞が原因で、発症すると社会復帰できる確率は20%以下と言われている。
こうした中、株式会社ココロミルは、埼⽟県横瀬町が実施する官民連携プラットフォーム「よこらぼ」に採択され、ココロミルが提供するウェアラブルな小型心電計を活用したホーム心臓ドックで不整脈リスクを早期発見し、健康寿命の延伸および介護による離職者を減らすための寝たきり予防プロジェクトの実証実験を、横瀬町と連携し開始する。
心房細動は加齢に伴い起こりやすい不整脈の一種だ。心房細動自体は直ちに命に関わるものではないものの、血液の循環障害や心臓の機能低下を引き起こし、心不全や脳梗塞などの重篤な状態につながる可能性がある。
脳梗塞は命にかかわる場合もあり、命をとりとめても身体機能や言語機能が失われたり、寝たきりになったりなど深刻な後遺症を残すことがある。
さらに、心房細動は認知機能の低下に繋がる可能性がある「隠れ脳梗塞」を引き起こしやすくすることも知られており、この状態は認知症リスクを高めるとされている。
そこで今回の実証実験では、ココロミルが提供する、ウェアラブルな小型心電計を用いたココロミル検査を行い、自宅で心電図を計測する。計測した心電図データは、ココロミルの専門医師・臨床検査技師が解析してレポートを渡す。

これにより、介護要因として割合が高い脳梗塞のうち、原因の3分の1を占めている「心房細動」のリスクを早期発見することで、医療機関の受診を勧奨して脳梗塞患者とその介護人口の減少につなげる計画だ。
今後は、今回の実証をもとに、自治体と連携した突然死や寝たきり予防モデルを確立し、「介護する人」と「介護を受ける人」を減らすとともに、医療費削減を実現に向けて全国へ展開していくとしている。
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