株式会社ネクスティエレクトロニクス、インフィニオンテクノロジーズ、フィンガルリンク株式会社は、60GHzミリ波レーダを活用した高齢者の見守りシステムの開発・導入に向けて協力することを発表した。
フィンガルリンクは、動体検知に優れた60GHz帯のミリ波レーダセンサを開発し、これにより、非接触で服を着たまま対象者の在・不在情報、呼吸数・心拍数・睡眠情報、尿失禁情報といったバイタル情報を測定することができるようになった。
また、内蔵されたサーモセンサにより、非接触で体温測定も可能である。通信機能も内蔵しており、測定したデータをクラウドサーバに送信し、独自のアルゴリズムで解析。設定した閾値を越えた場合にアラートを鳴らすなど、リアルタイムで正確な生体情報のモニタリングを遠隔で行うことができる。
端末機器はポストカードほどのサイズで、センサや通信機能が内蔵されているため、卓上や壁、天井などに設置することが可能だ。(トップ画)
なお、非接触で正確な生体情報の検知は、インフィニオンの独自技術を適用した高性能60GHzレーダーセンサ、XENSIV 60GHz レーダIC BGT60ATR24Cにより実現している。

60GHzレーダは、従来の赤外線センサよりも高精度であり、布団や家具といった障害物の有無に関わらず、人の動きを検知することができる。心臓の鼓動や呼吸も検出できるため、非接触での正確なバイタル測定が可能だ。
また、ネクスティエレクトロニクスは、今回の見守りシステム開発にあたり、出資先である韓国スマートレーダーシステム社のアンテナ設計、モジュール化ノウハウを導入し、より高い検知精度を実現した。
さらに、開発支援に加え、フィンガルリンクと契約を締結し、同システムの販売支援とバイタルセンシングの新たなニーズ発掘を行う。
このミリ波レーダ生体情報検出システムは、高齢者介護施設をはじめ、介護や医療、保育の現場など、多数の対象者の健康状態を見守る必要のある施設などへの活用が期待されている。
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