シーメンスヘルスケア、自動化技術でX線透視下手術の時間短縮・効率化する「CIARTIC Move」を販売

シーメンスヘルスケア株式会社は、X線透視下手術における外科用モバイルCアームイメージングシステム「CIATRIC Move(シアティックムーブ)」を、2024年3月5日から販売すると発表した。

「CIARTIC Move」は、手術中に患者の身体内部をリアルタイムで観察するための外科用X線撮影装置の新たなラインナップとして開発された。

従来の外科用X線撮影装置では、高精細なリアルタイム画像や高い操作性で外科手術をサポートする一方で、医療従事者の不足に伴い、X線撮影のための放射線技師や、装置の移動のための人員の確保などが課題となっていた。

そこでこの装置では、本体の移動やCアーム(X線照射部)操作の自動化、リモートコントロール端末による複数機能の操作を可能にし、手術時間の短縮や手術の効率化、医療従事者の負荷軽減と病院経営効率の改善に貢献するほか、放射線被ばくの低減にも寄与する。

また、Cアーム位置の調整から本体の車輪の動きまで全てが電動制御されており、従来の手動の移動式Cアームイメージングシステムと比べて術中の装置使用を約50%短縮することが可能だ。

さらに、ワイヤレスのリモートコントロール端末を使って、外科医自ら装置の移動やCアーム位置の操作、X線照射、装置の非常停止などの操作が可能で、これにより術中のCアーム操作に要するスタッフ数の削減にも貢献する。

本体は重量があるが、パワーアシスト機能を搭載しているため身体的負荷をあまりかけずに装置を移動することが可能だ。また、装置の各所に搭載された各種センサが障害物を検出し、モータの動きを停止したり、緊急ブレーキを作動させて衝突を回避するため、少ない人数での操作でも使用することができる。

シーメンスヘルスケア、自動化技術でX線透視下手術の時間短縮・効率化する「CIARTIC Move」を販売
左:リモートコントロール端末 右:パワーアシスト機能

なお、「CIATRIC Move」は、2024年4月12日から14日までパシフィコ横浜で開催される「2024国際医用画像総合展」の、シーメンスヘルスケアのブースで展示される予定だ。

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