シーメンスヘルスケア、AIを活用した超音波画像診断装置「ACUSON Origin」を発売

心エコー検査は、リアルタイムで心臓の血流や心筋の動き、弁の状態などを確認できる生体を傷つずに行える検査だ。心臓の構造的な異常や疾患の検出、治療方法や治療方針の決定に広く利用されている。

しかし、心血管疾患患者の数は世界中で急増しており、各疾患に合わせた検査・治療も多様化している。

こうした中、シーメンスヘルスケア株式会社は、AIによる画像診断と検査フローの効率化により、心臓の超音波検査(心エコー検査)の精度向上と効率化に貢献する超音波画像診断装置「ACUSON Origin」(アキュソン・オリジン)を、4月15日より発売する。

「ACUSON Origin」には、リアルタイムに心臓構造を認識する「AI Assist」というAIによる検査補助機能が搭載されているのが特徴だ。これは、リアルタイムに心臓構造を認識し、検査に最適な位置へカラードプラROIおよびドプラゲートを自動で配置することにより、検査を効率化する。

また、4つの心腔の自動輪郭作成と心機能を定量化する「2D Heart AI」「4D Heart AI」が搭載されている。それぞれ、2D画像および4D画像において心腔の輪郭を自動でトレースするものだ。加えて、心エコー検査において心筋の局所的な壁運動を評価する2Dストレイン解析にも対応し、AIが自動で解析を行う。

さらに、心室のサイズや心壁の厚さ、心臓の弁機能や血流の動態の測定に必要な血流速度など、約120項目の計測を実行する「AI Measure」機能も搭載されている。これにより、2D、Mモード、ドプラの計測を自動化し、心機能の評価をサポートする。計測フローを合理化することで、反復動作と検査時間を短縮できる可能性があるのだという。

操作性や設置性に関しては、人間工学に基づいて設計された操作パネルや、AIによる各アシスト機能を立ち上げるAIボタン、コンパクトで軽量な本体などの特徴が挙げられている。

なお、「ACUSON Origin」は、2024年4月12日から14日までパシフィコ横浜で開催される「2024国際医用画像総合展(ITEM2024)」のシーメンスヘルスケアのブースに展示される予定だ。

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