昨今、利用可能な医療データは大幅に増加しているが、これら医療データの多くは標準化されておらず、様々なデータ形式で異なる医療情報システムに保存されているのが実情だ。
そのため、医療機関においては、蓄積している膨大なデータを十分に活用できていないだけでなく、異なる複数の医療情報システムを操作することに起因する業務効率の低下、情報の分断に起因する必要なケアの遅れなどの問題が生じているのだという。
こうした中、デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社とインターシステムズジャパン株式会社は、ソリューションパートナー契約を締結し、医療情報統合プラットフォームサービス「HospitalLake」の提供を2024年10月1日より開始すると発表した。
今回の契約により、デロイト トーマツはインターシステムズの医療データを扱うことに特化したデータプラットフォーム「InterSystems IRIS for Health」を基盤にした「HospitalLake」をAWSクラウド上に構築する。その上で、これまで病院のDXを総合的に支援してきたサービス「Hospital Managed Service」と「HospitalLake」を連携する。
インターシステムズの「InterSystems IRIS for Health」は、医療情報交換のための各種国際標準規格に準拠し、医療・健康データから価値を引き出すために設計されたデータプラットフォームであり、データの相互運用性とデータ活用のための基盤技術を備えている。
これにより、「HospitalLake」は、電子カルテ、部門システム、医療機器、IoT機器などからデータを取得し、HL7やFHIRなどの標準形式のデータに加工・変換し、蓄積することができる。蓄積したデータは、「Hospital Managed Service」の中で提供される生成AIモデルや分析ツールなど各種アプリケーションで活用可能だ。
また、APIを提供し、医療機関や他企業で開発したアプリケーションでの利用も可能だ。さらに、「HospitalLake」はAWSクラウド上のプラットフォームとして展開され、プラットフォームの管理や機能拡張はデロイト トーマツが担うのだという。
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