株式会社プレミアムアーツとPTC ジャパン株式会社(以下、PTC)は、2021年6月、PTCが保有するARの技術と、マーターポート株式会社の空間データを用いた屋内での電力設備の操作支援に関する検証を、中部電力株式会社の送配電事業会社である中部電力パワーグリッド株式会社の変電所で実施した。
検証は、ARの表示精度や設備間の移動に対する操作者誘導機能の精度の確認を目的として行い、屋内においてARを活用した操作支援が電力設備の操作に対する安全と信頼性の確保に寄与できる可能性があると評価した。
屋内での検証時、プレミアムアーツは「Matterport Pro2 3D」カメラで撮影された屋内の空間データおよび空間コンピューティング技術と、PTCのARソリューションを使用して、デジタルツインの環境を提供するソリューションを開発。このソリューションにより、操作者を確実に対象へ誘導するルートや、対象のスイッチ位置をARでデバイス画面に表示することが可能となった。
上記屋内での検証結果を踏まえ、プレミアムアーツ、マーターポート、PTCの3社は本日、中部電力の屋外変電所にて、拡張現実(AR)や空間データプラットフォームを活用した屋外での設備操作に対する安全と信頼性の確保に向けた検証を実施したことを発表した。
今回発表された検証では、マーターポートのデジタルツインプラットフォームと、PTCの空間コンピューティング技術である「Vuforia Engine Area Targets」をベースに、連続的な補正技術と正確な3D映像の認識技術を活用することで、変電所屋外における一部の空間のデジタルツインの構築と、高精度なAR表示が可能であることが確認された。
また、プレミアムアーツは、このPTCの空間コンピューティング技術を使うことにより、昼夜の違いによる明暗や天候、日照などの影響を最小限におさえられるARソリューションを開発した。
3社は、変電所屋外の設備の場所や操作手順を、屋内同様のAR品質でタブレットに表示することにより、屋内外を問わない電力設備の操作支援の拡充を目指していくとしている。
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