ケイデンス、データセンタのエネルギー効率を30%改善するAI主導型デジタルソリューションを発表

ケイデンス・デザイン・システムズ(以下、ケイデンス)は、AI主導型デジタルツインソリューション「Reality Digital Twin Platform」を、米国時間の2024年3月18日に発表した。

「Reality Digital Twin Platform」は、データセンタ全体を仮想空間で可視化し、AIや高性能計算(HPC)、物理学に基づいたシミュレーションを行うプラットフォームだ。これにより、データセンタのエネルギー効率を最大30%改善する。

具体的には、モデル作成とシミュレーションにAIを活用し、データセンターの運用における気流、風速、吸気を妨げる建物などの障害物や、施設内外の複雑な温度変化などの外部からの物理的な影響を精度高く予測する。

さらに、各プロジェクトの要件に合わせて自動で詳細なレポートを生成し、潜在的なエネルギー削減と効率改善についての理解を深めることができる。

加えて、複数の冷却システムとそのエネルギー効率への影響を評価し、最も効果的な冷却ソリューションに関する知見を提供する。

他にも、ケイデンスの主要な「マルチフィジックス ソルバと」連携されており、高精度で大規模モデルに対応した並列処理エンジンによって、チップレットから温度まで対応可能なほか、開発プラットフォーム「NVIDIA Omniverse」との連携により、設計とシミュレーションのワークフローを最大30倍高速化する。

これによりデータセンタの設計者や運用管理者は、データセンターの計算・冷却リソースの非効率的な使用、未使用キャパシティの問題、AI駆動のワークロードや環境への影響、電力不足の深刻化といった問題の解決に活用することができる。

なおケイデンスは、今回の発表を通じて、顧客が差別化した製品を開発できるよう支援する「Cadence Intelligent System Design」戦略を開始するとしている。

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