シーメンスとマイクロソフトは、W3Cコンソーシアムとの協力により、デジタルツイン定義言語「DTDL」を、国際標準化団体であるW3CのThing Description Standardに統合する取り組みを発表した。
今回、双方の言語を統合することで、ユーザに一貫したモデリングエクスペリエンスを提供することができるようになった。
マイクロソフトのデジタルツイン定義言語は、Azureサービスによる物理世界のモデリングを可能にし、W3C Thing Description Standardは、デバイスインターフェースの相互運用可能な表現と、標準的な業界オントロジーの組み込みを提供する。この二つの言語は、コンバージェンスの初期段階において、多くの概念的な共通性を示した。
なおシーメンスは、ビル管理、配電、スマートグリッドなど、将来の製品向けに、すでに新しいW3C Thing Description Standardを推進しているとのことだ。
シーメンスのスマートインフラストラクチャー事業最高技術責任者であるトーマス・キースリング氏は、「DTDLとW3C Thing Descriptionのような、非常によく似た2つのデジタルツイン言語の融合は、お客様が特定のIoTプラットフォームにとらわれずに物理世界を定義できるようにするために不可欠なことだと考えている」と述べている。
一方マイクロソフトのAzure Edge and PlatformチームのChief Architect Standards, Consortia and Industrial IoTのErich Barnstedt氏は、「デジタルツイン定義言語を発明し、その仕様と実装例をオープンソース化して以来、私たちはそれをW3Cのようなコンソーシアムを通じて標準化する計画だった。そのため、シーメンスとの緊密なパートナーシップのもと、DTDLをW3C Thing Descriptionと統合することは、デジタルツインを産業界に普及させる段階への移行においてごく自然なステップだと捉えている。」とコメントしている。
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