東京空港交通株式会社、東京シティ・エアターミナル株式会社(以下、T-CAT)、日本交通株式会社、日の丸交通株式会社、三菱地所株式会社、株式会社JTB、株式会社 ZMPの7社は、東京都事業である「自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト」に基づき、MaaS(※)を活用して空港リムジンバスと自動運転タクシーを連携させた都市交通インフラの実証実験を2019年11月より2週間かけて実施する。
日の丸交通とZMPと三菱地所は昨夏、丸の内エリアにおいてZMPが開発した自動運転車両を用い、タクシー事業者として日の丸交通が自動運転タクシーを走行させ、需要の多い都心部路線でのドライバー不足の解消等の活用策や、ICT技術を活用した配車サービスの有用性を検証した。
今年には、この取り組みをさらに発展させ、成田空港/羽田空港と東京シティエアターミナルを結ぶ空港リムジンバスと自動運転タクシーを連携させることで、空港から都心部である丸の内エリアへのスムーズな移動を目指す。
自動運転タクシーの走行区間は、東京シティエアターミナル(東京都中央区)と丸の内パークビルディング(東京都千代田区)を結ぶ約3kmを予定しており、日本交通と日の丸交通がタクシーサービスを提供する。さらに、空港リムジンバスと自動運転タクシーを組み合わせたサービスの提供を通じて、JTBがMaaSに適応した新たな旅行サービスの商品化に関する検証も行う。
同計画では、モビリティの連携により、交通混雑解消や環境負荷の低減を目指すだけでなく、年々増加するインバウンド観光客の移動の効率化も期待できるほか、交通弱者のサポートや慢性的なドライバー不足への対応を企図している。今後、自動運転および複数インフラ連携を用いた同計画により、街における都市交通インフラの導入可能性を検証し、国際都市・東京の更なる機能向上を目指す。同実証実験における各社の役割は以下の通り。
- 自動運転タクシー開発 : ZMP
- 自動運転タクシー運行 : 日本交通、日の丸交通
- 空港リムジンバス運行 : 東京空港交通
- 施設提供 : 三菱地所、T-CAT
- MaaSに適応した旅行サービス化検討・販売 : JTB
なお、同実証実験は2019年9月頃、ウェブサイトにより利用者を募集予定である。
※ Mobility as a Serviceの略。ICTを活用して交通をクラウド化し、公共交通を含め、運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ「移動」の概念。
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