株式会社東陽テクニカは、ADAS(運転支援システム)/自動運転システム向けLiDAR(※)の開発・製造を行うXenomatiX N.V.(以下、XenomatiX)が開発した周辺環境計測システム「XenoLidar Intercity」を販売開始した。
XenoLidar Intercityは、2018年9月より販売している「XenoLidar Highway」の新モデルで、自動車などに取り付け、レーザーを照射し反射光を検知することでより広範囲の周辺環境を測定することができる光学センサだ。
従来のメカ式LiDARは可動部を持つために高コストでサイズも大きく、設置する場所が限定されていたが、XenoLidar IntercityはTruesolid-state型LiDARで可動部分と回転機構がなくMEMSミラーも持たないため、壊れにくく、設置場所の自由度が高い。
また、前身機のXenoLidar HighwayはLiDARにマルチビームを採用したTrue-solid-state型マルチビーム方式のLiDARで、XenoLidar Intercityにも引き継がれている。合わせて、XenoLidar Highwayでは視野角(横方向×垂直方向)30°×10°だったが、XenoLidar Intercityではレーザーの本数を増やして60°×20°の視野角を実現した。
さらに、複数本のレーザーを同時に照射(350,000 点/秒)することで、車両や人、建物など、一度に多くのターゲットを検出することが可能で、XenomatiX独自のレーザー技術により、昼夜・天候を問わず、小さい対象物においても50m先まで計測できる。また、3D点群マッピングと2D実映像の双方をリアルタイムに取得できるので、2つの画面を見比べることで対象物を判別できる。
今後、XenoLidar Intercityは無人搬送車(AGV)システムへの応用、人や物の監視といったセキュリティ分野への応用も期待されている。
※ Light Detection and Ranging。「光による検知と測距」という意味の光センシング技術の一つ。
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