現在、日本は世界でも類を見ない超高齢社会であり、厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者のみの世帯が2018年で1,300万世帯以上、さらにそのうち約683万世帯は高齢者の単身世帯だ。急な体調変化や家庭内の事故など、増え続ける高齢者の単身世帯の不安解消に向けて、そうした世帯が社会から孤立することなく、家族や社会とつながりを持てる仕組みを構築していくことが喫緊の社会課題となっている。
セコム株式会社では、これまで「セコム・ホームセキュリティ」のオプションサービスで安否見守りサービスや救急通報サービスを提供しており、今年4月には救急通報や健康相談、安否確認が可能な救急時対応サービス「セコムみまもりホン」を発売し、高齢者向けの見守りサービスを展開している。
株式会社チカクでは、「シニア・ファースト」をミッションとして、家族のスマートフォンアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビに直接送信し、インターネットやスマートフォンに不慣れなシニア世代でもテレビを通して孫と繋がる「まごチャンネル」を開発し、販売している。
両社は、2018年9月から協働して新サービスの開発に取り組んでおり、2020年1月8日より、「たのしい、みまもり。」をコンセプトにした新しい高齢者向けの見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」を発売する。同サービスは、チカクの「まごチャンネル」に、セコムの環境センサー「みまもりアンテナ」を接続することで、コミュニケーションを楽しみながら見守りができるサービスだ。
家族の日常や旅行などの動画や写真を「まごチャンネル」アプリを使ってスマートフォンなどから送信し、実家のテレビに映すことができる。実家では動画や写真を、いつものテレビで、入力切替するだけで楽しめる。動画や写真を見ると「まごチャンネル」アプリに「見始めました通知」が届く仕組みだ。
また、「まごチャンネル with SECOM」本体に設置されたセンサー「みまもりアンテナ」が、実家の部屋の温度や湿度、照度を感知して記録する。「みまもりアンテナ」アプリのグラフで、いつでもその様子を確認できる。照度の変化と生活音の有無により、実家で暮らす高齢者の起床や就寝を判断し、アプリに「起きたようです」「寝たようです」と通知するほか、温湿度の急激な変化をはじめ、熱中症の注意喚起なども通知する。
同サービスは、本体に通信機能を内蔵しているため、インターネット環境がなくてもすぐにサービスを利用できる。設置は電源ケーブルのほかに、使用しているテレビにHDMIケーブルを1本つなぐだけで工事は不要だ。
「まごチャンネル with SECOM」は、動画で約2,000本、写真で約5万枚の容量があり、本体価格は30,000円(税別)で、月額料金は1,680円(税別)だ。
なお、同サービスは、セコムの共想で生まれる協働プロジェクトブランド「SECOM DESIGN FACTORY」の第1弾の商品となる。
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