近年、家族の一員として犬や猫などのペットと暮らす人々が増えており、ペットと長時間触れ合うことで、人々に大きな癒しと幸せを与えているといわれている。
一方で、飼い主がさまざまな理由から、継続的に飼育できずにペットを手放す問題も顕在化しており、飼い主の利便性や飼育に関するリテラシーの向上のため、ペットに関わるさまざまなサービスのデジタル化が求められている。
そこでNECは、飼い主をサポートする愛玩動物コミュニケーションプラットフォームサービス「waneco(ワネコ)」を提供することを発表した。
サービスの第1弾として、LINE公式アカウントを使ったサービス「waneco talk」の社内実証を2021年4月から開始する。
NECは、「waneco」について今後5年間で600万頭の登録を目指すという。
また、「waneco」の提供にあたり、ウェルビーイングを目指した環境事業を推進する専門組織「環境分析事業推進室」を設置した。
そして今後、サービスに賛同するパートナー企業、団体を募集し、連携して事業を拡大していく方針だという。連携したパートナー企業・団体と共に、ペットサロン向けの無償版アプリやペットサロンにおける施術データと血統種、性別、年齢別の傾向を分析把握するデータ分析サービスを、4月以降順次展開する予定だ。
アプリにはペットの健康チェックに欠かせない耳・歯・目・皮膚・被毛の状態などを登録し、ペットサロンにおけるカルテ情報のデジタル化を行っていく。
「waneco」の概要
「waneco」は、犬や猫の情報やさまざまなサービス・手続きを、1つのID「waneco ID」で連携し、デジタル化した情報を共有・活用できるプラットフォームサービスだ。
このサービスの利用により、ペットサロンでの健康状態の気づきを動物病院と共有し、治療や飼育アドバイスに活用するなど、犬や猫それぞれの適正や状態にあったサービスを享受することができる。
「waneco talk」の概要
LINE公式アカウントを使った飼い主向けサービス「waneco talk」を、NECグループ内にて2021年4月より実証実験を開始する。

留守番などをしている犬や猫の状況を遠隔地からトーク形式で把握することが可能だ。具体的には、三軸加速度センサーと気圧センサーを備えたPLUS CYCLEを首輪につけ、収集した犬や猫の活動量を、NECのAI技術群「NEC the WISE」により分析し、ペットの状態に基づいたメッセージが「waneco talk」のLINE公式アカウントから届く。

将来的には蓄積したデータを健康管理につなげることを目指し、2021年8月に一般向けに提供開始予定だという。
社内実証実験の概要
期間: 2021年4月~7月
対象: 犬や猫を飼っているNECグループ社員(約100名)
概要: PLUS CYCLEをペットに装着し、「waneco talk」を利用してペットの活動量データを収集・蓄積することで、メッセージの精度向上に活用する。また、ペットの振る舞いを登録してAIの学習データとする。
今後、複数の場所やサービスにおいて、共通IDにより顧客へ一貫した体験を提供する「I:Delight」や、他のデジタルサービスとも連携していくとしている。
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