IDC Japan株式会社は、企業のデジタルマーケティングを、ITおよびビジネスの側面から支援する国内デジタルマーケティング関連サービスにおける、2020年~2025年のセグメント別・産業分野別の市場予測を発表した。
2020年の国内デジタルマーケティング関連サービス市場は、前年比2.6%増の4,305億円で、2020年~2025年の年間平均成長率は7.2%、2025年の市場規模は6,102億円になる見込みだ。
国内デジタルマーケティング関連サービス市場を、同ITサービス市場と同ビジネスサービス市場に分けると、同ITサービス市場は、マーケティングプラットフォームの導入需要、周辺システムとの連携開発やデータ統合の需要に支えられ、2020年~2025年に年間平均成長率3.2%で成長し、2025年に2,296億円となる見込みだ。
同ビジネスサービス市場は、ビジネスコンサルティングサービス需要の高まりを背景に、2020年~2025年に年間平均成長率10.2%で成長し、2025年に3,806億円になるとIDCは予測している。(トップ画参照)
また、2020年の支出額を産業分野別に見ると、金融が最大で1,000億円を超えており、次いで製造と流通となっている。
金融では、リアル店舗を含めた顧客接点の変革、非対面および非接触チャネルの活用が進んでいる。
流通では、O2O・OMOによるリアル店舗とECサイトの連携、キャッシュレス決済連動マーケティング、顧客起点のデータ統合などが成長分野となっている。
製造では、MAツールと営業支援システムの連携に取り組む企業が増えている。
こうしたことから、企業は新型コロナウイルス感染症の影響により、外部環境への対応を迫られていることが分かる。その中でも多くの企業は、「顧客との関係性の変化」に直面している。
シームレスな顧客体験を実現するためには、マーケティングだけでなく、リアル店舗やコールセンターなどを含め、部門や業務プロセスを横断した顧客接点の変革が不可欠だからだ。
IDC Japan ITサービスのリサーチマネージャーである木村 聡宏氏は、「サービス事業者は、顧客接点を起点とした変革を進める手段としてデジタルマーケティングを用い、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を横断的に支援すべきである。」と述べている。
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