IDC、国内産業用ネットワーク機器の2022年~2027年の年間平均成長率は市場全体で5.7%と予測

企業:

IDC Japan 株式会社は、国内産業用ネットワーク機器市場予測を発表した。これによると、2022年の国内産業用ネットワーク機器市場は、前年比成長率23.9%と高い成長を達成した。

企業がDXを推進し、デジタルファースト企業に向かう中で、その基盤としてのOT(Operational Technology)ネットワーク構築に対して旺盛な投資が続いている。

産業分野別に見ると、市場の中心を占める組立製造やプロセス製造のいずれも力強い成長を続け、市場を牽引した。DXの初手としてのデジタル化を進めるに当たり、ネットワーク基盤構築を推し進めており、2022年の前年比成長率はいずれも20%を超えている。

2020年から2022年にかけて起こった社会的、経済的な大きな変化に影響を受けた国内産業用ネットワーク機器市場だが、市場を通底するDXやデジタルファースト化が、2023年以降も第1の市場促進要因として機能するとIDCではみている。

大きな成長を遂げた2021年~2022年と比べるとやや落ち着いた成長に移行するものの、2022年~2027年の年間平均成長率は、市場全体で5.7%と予測している。

製品分野別で見ても、2022年までの市場トレンドである産業用ネットワークにおけるITネットワークへの接近と無線化が、2023年以降はさらに強まるとIDCではみている。

産業用無線機器の2022年~2027年の年間平均成長率は25.8%と、市場全体を大きく上回る成長を予測している。

IDCは、ワイヤレスファーストが進展するとしている一方、産業用ネットワークにおける有線ネットワークの信頼性はゆらぎないものだとしている。産業用イーサネットスイッチは、2027年時点でも市場全体の80%近くを占め、産業用ネットワーク機器市場を引き続き支えていくとみている。

国内産業用ネットワーク機器市場の中心を占める製造業においては、経済安全保障の観点や円安の継続によって、製造拠点の国内回帰が進むことも考えられる。

IDC Japan株式会社Infrastructure & Devicesのグループディレクターである草野賢一氏は、「国内産業用ネットワーク機器ベンダーおよび企業向けネットワーク機器ベンダーは、製造業の国内回帰を想定して、販売体制やパートナーシップの再強化を進める必要がある。たとえば、FA(Factory Automation)ベンダーとの共同マーケティングによって、最新のFAシステムと共に堅牢で運用管理性が高く無線ネットワークも取り入れた現代的な産業用ネットワークインフラストラクチャを製造業企業に訴求すべきである。また、企業向けネットワーク機器ベンダーも、製造拠点におけるオフィスネットワークの最新化を、顧客のIT部門を通じて製造拠点の生産管理部門などに直接提案できる機会を今から探るべきである」と述べている。

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録