防火管理者の選任が必要な建物に義務付けられている消防訓練には、新型コロナウィルスが終息しリモートも併用した現地での活動が増加する中で時間効率が求められ、日中の業務時間内に実施する必要があり、関係者の時間調整に苦慮しているという課題がある。
株式会社ジオクリエイツは、株式会社日建設計とジオクリエイツが共同開発したリモートで避難訓練ができるバーチャル避難訓練を発展させた「バーチャル消防訓練」の実証実験を2023年10月26日に、Fukuoka Growth Nextと福岡市中央区役所にて実施すると発表した。
同実証実験は、リモート下で避難訓練を中心に様々な案内や誘導・検証で役立つことができる「バーチャル避難訓練」に施設管理者用の消火・通報・誘導の機能を追加し、一般来場者向けの避難モード・建物管理者向けの誘導モードを備えた「バーチャル消防訓練」として実施するもので、避難者向け機能・施設管理者向け機能・操作性・データ蓄積等について検証する。
具体的には、パソコン・タブレット・スマートフォンを使用して、多人数で複数の会場をリモートで繋げて消防訓練を実施する。これにより、リモートワークも多く時間効率が求められる中で、短時間の訓練を実現する。また、市場内で既に多数作成されている施設案内用のVRに後付けして行う。
さらに、昼と夜や避難経路の違いなど、現実では不可能な場面を瞬時に切替えて消防訓練が行えるほか、避難者や誘導者の視線や動線や避難時間などのデータを蓄積・分析することができる。
バーチャル消防訓練により、災害内容の即時の切替えやデータ分析が実現でき、リモートとリアルのハイブリッドな環境に対応した、安心安全な場所づくりや働き方の実現に貢献する。
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