3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューション企業であるStratasys Ltd.(以下、ストラタシス)の日本法人、株式会社ストラタシス・ジャパンは本日、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下、SFC)が、「ファブキャンパス」の一環としてインターネットと3Dプリンタ群をつなぐMakerbot「イノベーションセンター」システムの運用を開始したことを発表した。メディアセンターのファブスペースに設置された複数台のMakerBotの大学との遠隔授業、遠隔コラボレーションを検討していく計画だ。
現在、世界各国で10校以上の大学でイノベーションセンターが運用されている。MakerBotイノベーションセンターは、大学や組織がより迅速なイノベーションと、より緊密なコラボレーションを行い、より効果的に切磋琢磨することを促進するためにデザインされた3Dプリンティングシステムだ。
ユーザがMakerBotイノベーションセンター・マネージメントシステムに3Dファイルを送ると、デザインはSFCのMakerBotイノベーションセンターに接続されている何れかの3Dプリンタへアサイン、プリントされる。3Dプリンティングのステータスはリアルタイムで取得することができ、プロセスが完了するとメールで完了通知が送信される。また、ネットワークに接続するプリンタの台数は、学部や授業のニーズによって拡張することも可能。
應義塾大学ファブキャンパス委員会委員長 環境情報学部 教授 田中浩也氏は以下のように述べている。「本学のファブスペースでは、ものづくり系の授業のみならず、看護医療学部や総合政策学部の授業でも既に3Dプリンタが活用されています。他方、ものづくり系の授業では、学生自身が「ひとり1台の3Dプリンタをつくる」授業やその学習キットの開発も進められています。そのようななか、今回インターネットと3Dプリンタ群が繋がれたことで、より快適な利用環境が実現されましたが、それだけでなく、ネットによって初めて可能となる遠隔アプリケーションの可能性を具体的に想像できるようになりました。これを基点として、最終的には、地球上のさまざまなデジタル工作機械がすべてネットワークでつながるファブ地球社会基盤システムを構築し、教育研究の両面において、新しいものづくりを牽引していきたいと考えています。」
慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスのMakerBotイノベーションセンターは、新たなファブプログラムの一環として設置され、単にデジタル工作機械を設置するだけではなく、インターネットとつなげたさまざまなオンライン学習や管理のシステムを、キャンパスの学生、教員、職員が協力しながらともに実装していくことをうたっている。同校で研究開発しているものづくりレシピサイトFabbleや、3Dプリント用データ検索システムはその一部だ。
デスクトップ3Dプリンタで業界をリードするMakerBotの提供する「イノベーションセンター」は、米国のペンシルバニア州立大学、メリーランド大学など、20ほどの海外の先進的な大学などで導入されているが、日本では慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスが初の導入例となる。
【関連リンク】
・ストラタシス(Stratasys)
・慶應義塾大学(Keio University)
・メーカーボット(MakerBot)
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