IoTへのコネクティビティープロバイダーであるSigfoxは、自社のグローバルネットワーク拡張を加速し、近く世界規模のカバー範囲を実現するための約1億5000万ユーロの「Series E」資金調達を終了すると発表した。
Salesforce、トタル、Henri Seydoux、Alto Invest、Swen CP、およびTamer Groupが新規投資家としてSigfoxに加わる。Bpifrance、Elliott、Intel Capital、エア・リキード、Idinvest Partners、IXOなどの現在の投資家もSigfoxに再投資する。これに加え新規投資家が近く今回の資金調達ラウンドに加わり、調達額が1億5000万ユーロに達するものと期待される。
5年でSigfoxは、単純で効率的なコネクティビティー・ソリューションを提供するユニークなグローバル・ワイヤレス・ネットワークを構築し、デバイスが超低コストかつ最小のエネルギー消費でクラウドに接続することを可能にした。世界的規模のカバー範囲を持ち、完全に自立したエナジー・ハーベルティングなオブジェクトに接続できるという。各々のオブジェクトは周囲のエネルギー源にのみ依存することにより、クラウドに最小限のコストで接続する。
Sigfoxネットワーク1000万超のオブジェクトが登録し、現在のカバー範囲は26カ国に広がっている。今回の資金調達によりSigfoxは2018年までに自社の国際的ネットワークを60カ国に拡大し、資金面での損益分岐点に到達することが可能となる。
SigfoxはIndustry 4.0を、IoTの発展を推進する主要な成長経路の一つとみている。Sigfoxの国際的発展を支援する投資家に新たに加わるとのトタルの決断の背後にある理由のいくつかは、予知保全へのニーズ、並びに、さらなるサービスを志向する自社のビジネスモデルの継続的進化である可能性があるという。
別の重要な機会は、ビッグデータを利用する産業プロセスの最適化だ。この目的のためSigfoxはSalesforceのIoTクラウドと統合する方針だ。統合により、コネクテッドワールドから見識を解放し、いかなるビジネスも、正しい顧客のために、グローバルな消費者およびビジネスユーザー全体に対して正しい時に、正しい行動をとる権限を与えることになる。数十億のオブジェクトやイベントを接続することによりSigfoxとSalesforceのIoTクラウドは、そのグローバルで、同質で、拡張性のあるネットワーク経由で深く、意味のある顧客エクスペリエンスを促進することができる。
Sigfoxの歴史的株主であるIntel Capital、Idinvest Partners、IXO PEは今回の資金調達に積極的に参加したという。今回の資金調達は、いわゆる「グリーンシュー」で構成されている。資金調達の際に、当初計画の募集金額に比し応募者が多いとき、募集額を増やすことができる。
ラザードとゴールドマン・サックスがSigfoxの金融アドバイザーを務めた。Skaddenが法律顧問を、Callistoが経営陣に対する金融アドバイザーを務めた。
【関連リンク】
・シグフォックス(SIGFOX)
・セールスフォース・ドットコム(salesforce.com)
・トタル(TOTAL)
・Alto Invest
・Tamer Group
・BPIフランス(Bpifrance)
・Elliott
・インテル(Intel)
・エア・リキード(Air Liquide)
・Idinvest Partners
・IXO PE
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