新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化は人々の暮らしや経済活動に大きな変化をもたらし、観光業界にも移動の抑制による観光客の減少といった多大な影響を与えている。
こうした中、熊本県は新型コロナウイルス感染症拡大により減少した観光客を呼び戻し、持続可能かつ安全・安心な観光地域づくりを目指している。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策や、観光客ごとにパーソナライズされたレコメンドなどの情報発信により、観光客の誘客拡大と行動変容による地域の活性化、周遊観光の促進を実現する仕組みや、観光客の行動などに関するデータを地域事業者間で利活用する仕組みの検討を日本電気株式会社(以下、NEC)とともに進めてきた。
このほど、熊本県とNECは、2020年8月に締結した「持続可能な新しい観光地域づくり」に向けた包括連携協定の一環として、観光客が事前に購入した体験プログラムや飲食など旅行商品のチケットを電子化し、顔認証により利用できる実証実験を2021年10月15日~12月15日まで実施する。
同実証実験では、利用者のスマートフォンにダウンロードした「阿蘇手ぶら観光実証アプリ」に顔写真などの利用者情報を登録することで、スムーズかつ非接触に観光施設や店舗で顔認証を行い、事前購入済の体験プログラムや飲食などを組み合わせた旅行商品のサービスを利用できる。
また、阿蘇手ぶら観光実証アプリとともに提供するNECのDXサービス「FORESTIS」の活用により、利用者が同実証実験のLINE公式アカウントを友だち登録してFORESTISに個人の属性や嗜好の情報を登録することで、観光施設や店舗で顔認証を利用した際に属性や嗜好にあった情報や周辺のおすすめスポットなど、周遊に役立つレコメンドをLINEで受けとることができる。
対象となる旅行商品(全13種)は以下の通り。
なお、今回の実証実験は、地方創生推進交付金を活用した令和3年度熊本県「阿蘇観光未来創造事業」の一環として実施するものである。
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