セーフィー株式会社が展開するクラウド録画サービスでは、これまで映像をもとにしたリアルタイムのデータ処理を課題としていた。ビジネスシーンをみると、ECサイトではアクセス数などのデータを取得できるなか、実際の店舗においてはデータ取得が困難なため、従事する人の勘に頼るのが実情だった。
このほどセーフィーは、エッジAIカメラ「Safie One」の販売を開始した。
Safie Oneは、映像データを活用したエッジAIカメラである。エッジAIを実現するために、カメラ本体にQualcomm Technologies, Inc.のSoCs(System-on-Chip)「QCS410」を搭載している。これにより、撮影した映像データをクラウドに送る前に、画像分析が可能となる。また、カメラ自体にアプリケーションの実装が可能なため、ユーザーが使用したいアプリケーションをインストールできる設計になっている。
Safie Oneは、エッジAIを利用したアプリケーション群「AI-App」をインストールして使用する。AI-Appは、一台のカメラに複数のアプリケーションをインストールでき、利用者の用途に応じてカメラのアプリケーションを切り替えると様々な機能が使えるようになる。
AI-Appの第一弾として、小売・飲食などの店舗運営に役立てる「Store People Detection Pack」を併せて提供を開始した。内包される各機能(立ち入り検知、通過人数カウント、立ち入りカウント)により来店人数や混雑具合を可視化し、より効率的に人が働ける環境を提供する。
さらに、Safie OneはQRコードで面倒なネットワーク設定も容易にセットアップが可能だ。ローカルバックアップにも対応しているためネットワークが不安定な環境でも録画できる。LTEアタッチメントでネットワークの設定や工事が不要なため、置くだけでクラウドに接続する。また、双方向通話やグループ通話で遠隔サポートによる通話が可能となる。Bluetoothのヘッドセットやスピーカーに接続することで、設置場所を選ばずに使用できる。
セーフィーは、既に小売、商業施設などの業種業態においてSafie Oneを活用した以下のような実証実験を行っており、今後はコンビニエンスストアやファミリーレストラン、学習塾、駐車場などを対象に実証実験を行う予定としている。
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